第1章 なぜ今、外国人技能実習生制度なのか?
なぜ、今なのか?
なぜ外国人技能実習制度なのか?
外国人を雇用しなければいけない状況の背景には労働力不足があげられます。
有効求人倍率が急上昇しバブル期並みになっていて、採用関連市場の規模は拡大を続けています。
この状況はいつまで続くのでしょうか?
少子高齢化の進行に有効な手立てが打てていない現在、労働力不足は長期化の様相を呈しています。
そんな日本人の採用が困難な中、消去法の選択肢として「外国人技能実習生制度」が注目を浴びているのです。
しかし、勘違いしてはいけないのは、この制度の本来の目的は「日本での学びを通じて技能を習得し、母国に技術を持ち帰る」ことにあります。
外国の方を安く雇用できる制度としてつくられたわけではありません。
(詳しくはこちら 外国人技能実習制度に注目する3つの理由)
もちろん、外国人技能実習制度以外にも外国人を雇用する方法もあります。
しかし、実際には高度な技術や技能を持った外国人でない限り就労の資格(いわゆるビザとよばれるもの)を得ることは難しいのです。
外国からの留学生のアルバイトにも制限があり、それを知らずに摘発されてしまうこともあります。
本来は留学生のビザでは日本国内で就労することは出来ません。
しかし、コンビニや居酒屋さんでは多くの外国人の若者がアルバイトをしています。
これは資格外活動と言って、留学生においては、留学中の滞在費用負担を補うために条件付きで就労することができるのです。
主には時間制限(週に28時間まで)がありますが、技能実習制度では行ってはいけない職種となっている「接客業(風俗業を除く)」でも働くことが出来ます。
(詳しくはこちら 外国人技能実習生以外の外国人雇用について)
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