(イラスト:いらすとや)
毎日必ずシャンプーで頭を洗っているのに、どうしても臭う。
家族はもちろん、友人からも「頭が臭うよ」といわれた。
こういう人は結構多いのです。
特に、思春期はホルモンの活動が活発になります。
どうしても体臭として臭いが出ます。
しかし放置しておくというのは考え物です。
どうすればいいのでしょうか?
<臭うのはなぜ臭うのでしょうか?>
頭が臭うのは、頭皮が臭うといったほうがいいでしょう。
臭うのは頭皮なのです。
頭皮の臭いは、2タイプに分けられます。
一つ目は「汗と皮脂が混ざって時間が経過し酸化した臭い」もう一つは「地肌の皮脂を栄養にしている菌が出した脂肪酸の臭い」の二つあります。
皮脂を栄養にしている菌とは、マラセチア菌です。
このマラセチア菌は、頭皮の臭いだけではなく、かゆみや乾燥・フケやべた付きなどの地肌のトラブルすべてに関わっています。
この菌が活発になると、地肌に大量の脂肪酸を排出します。
この脂肪酸で地肌が刺激を受けますが、こうなると地肌のターンオーバーが乱れて、さらに刺激を受けやすい状態になります。
その後現れる症状は、人によって様々なのですが、地肌が乾燥したり、チクチクした痒みが発生したり、べたつきと共にフケが出たりなどが発生してきます。
これらの症状は常に複数の症状が一つになって現れます。
この原因となる菌はマラセチア菌という、普通に人間の肌にいつもいる菌です。
普通この菌は、肌をしっとりとさせ、つやつやにしてくれています。
この菌が直接これらの地肌のトラブルを引き起こしているわけではありません。
何らかの原因があり、それに関係してくると思われています。
(写真:パクタソ)
地肌のトラブルを防止するためには、「皮脂」「マラセチア菌」「肌質」の3つが大きく関わってきます。
これらのバランスが崩れたために、地肌のトラブルとなるわけです。
つまり、①地肌の皮脂が過剰に出るとこれを栄養にしている常駐菌つまりマラセチア菌が異常繁殖します。
②マラセチア菌の活動が活発になると、脂肪酸がたくさん排出され地肌のトラブルの原因となる。
③マラセチア菌が出す脂肪酸の刺激を受けて、症状がでる人もいます。
マラセチア菌の活動が活発化すると、地肌が刺激を受けて新陳代謝であるターンオーバーのリズムが早まります。
これから地肌の細胞が未熟なままにごっそり剥がれて、外界からの刺激に弱い状態になってきます。
この経過を経て地肌がトラブルを起こしやすくなります。
<頭皮のケアはたいせつです!>
痒みやフケ、べたつきや臭いなどという地肌のトラブルですが、これらを防ぐにはこのトラブルを引き起こしているマラセチア菌に注目しましょう。
最初はこのマラセチア菌の栄養となる皮脂を適切な量にすることです。
また、マラセチア菌の活動を抑制することも必要になってきます。
ではどのようにすれば良いのでしょうか?
①地肌ケア用のシャンプーを選ぶこと。
地肌の皮脂とマラセチア菌に働きかける要素の入ったシャンプーがあります。
このようなシャンプーで、頭皮をきれいに洗っていきます。
②シャンプーの有効成分をよくいきわたらせる様にする。
地肌の表面だけをきれいにするのではなく、毛穴までもキレイにする気持ちで洗っていきます。
揉み解すようにマッサージしながら地肌を洗うといいでしょう。
地肌は繊細です。
シャンプーで常に清潔にしていきましょう。