「食事」は私たちが生きていくうえで、欠かすことができない事であるということは当然です。
もちろん、高齢者の方にもそれは当てはまります。
しかし、身体機能が低下した高齢者が、私たちと同じものを同じ方法で食べることは難しいです。
そこで今回は、高齢者の食事の方法を工夫し、より私たちと同じ食事提供に近づけることができるのかということについて考えたいと思います。
①食事内容を考える
高齢になると段々と嚥下能力が低下してきます、そのためその人に合った食事形態で提供しなければなりません。例えば、大きな魚や肉などは予め細かく刻んでおき、飲み込みやすいようにする、汁物やお茶などは少しトロミをつけて飲み込みやすいようにする、といったことが挙げられます。
こうすることは高齢者の誤嚥の予防につながります。
また刻んだものをそのまま提供するのではなく、例えば焼き魚を刻んで提供するなら、一度細かく刻んだ後、魚の型にはめてもう一度魚の形を作って提供するといった工夫が大切です。
そうすることで食べる高齢者はそれが魚であると、視覚的に認識することができるからです。
②介助方法を考える
手の筋肉が低下し、自分で食事を食べることができない高齢者は食事介助が必要です。
この時も、介助者はその人に合った食事提供をしなければなりません。
自分で食べたいものを伝えることができる方は、その通りに提供すればいいのですが、伝えることができない方は、介助者が食事提供の順番、タイミングを考えながら介助しなければなりません。
おかずだけを続けて提供したり、水分を途中で提供しなかったり、そのようなことが無いように気を付けなければなりません。
そうするために、食事介助を行う中でも、「自分だったらどのように食べるのか。」という視点で提供することが大切です。
そうすると、バランスよくごはん、おかず、水分を提供することができるはずです。
また、口腔内に食事が残っていないかを確認した上で提供しないと、口腔内が食べ物であふれてしまうので注意しましょう。
食事は高齢者の楽しみであると同時に、介護者とのコミュニケーションの場でもあります。
お互いが気持ちの良い食事時間になるように、さまざまな工夫が必要です。
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