髪と食生活の関係については、いろいろな俗説が飛び交っていますが、残念ながら「これさえ食べておけば薄毛にはならない」という食べ物はありません。しかし「こんな食生活を続けていたら絶対に薄毛になる」というものはあります。
最近薄毛が気になってきたという男性は、まずは自分の食生活を振り返ってみましょう。
動物性脂肪の摂り過ぎは薄毛の原因
頭皮には「毛乳頭」という毛母細胞を増殖させる重要な組織があります。毛髪は成長期から移行期、そして休止期から脱毛というヘアサイクルを繰り返しています、成長期には毛乳頭は毛母細胞に細胞分裂するよう伝達し、それによって髪は成長していきます。頭皮の状態が健康ならこのヘアサイクルは順調に進み、薄毛というトラブルは起こりません。
しかし毛乳頭の働きが鈍ると毛髪の成長が止まり、抜け毛が目立ってきます。この原因には栄養のバランスが大きく関わってきます。
偏食やドカ食い、動物性脂肪の摂りすぎ、インスタント食品やスナック菓子の食べ過ぎなどを続けていると新陳代謝がうまくいかず、毛髪の成長に影響を与えてしまいます。
特に動物性のコレステロールは、血液がドロドロの状態になり、血流が悪くなるので毛根に十分な栄養を供給できなくなってしまいます。このコレステロールはステロイドホルモンの材料になるので、薄毛の原因といわれる男性ホルモンを活性化させて、薄毛をさらに助長させてしまいます。
薄毛の原因になる危険ランチとは
現代人の食生活は、肉類など動物性脂肪食品に偏り、野菜が不足する傾向が強くなっています。ランチはラーメンやそば、うどん、あるいはカツ丼や牛丼といった単品メニューをついつい選んでしまっていませんか。こうした単品メニューは一般的に栄養が糖質に傾きがちです。
あきらかにビタミンとタンパク質が不足した状態です。髪の毛はタンパク質からできていますし、皮膚の健康はビタミンが重要な役割を担っていますから、これでは毛髪が栄養不足になり抜け毛が多くなります。ランチメニューはできるだけ食材の種類の多い和食定食などを選ぶようにしましょう。
よく噛んで食べることで頭皮の活性化を促す
毛髪の元になっている「毛母細胞」に栄養を与えるためには、食生活とともに血行を良くすることが重要なポイントとなります。そのためには適度な刺激が必要ですが、マッサージなどは面倒くさくて…という人は、毎日の生活の中で手軽にできるマッサージ方法があります。それは「よく噛む」ということです。噛むことで、あごがよく動き自然と首から上の血流も良くなります。
食事以外でもガムをこまめにかむようにすれば頭皮の血流が良くなって、薄毛予防対策にもなります。
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