世の中には病気を患いハンディキャップを生じる人もいれば、先天的にハンディキャップを持って生まれてくる方もいます。
病気を患った人がする医学的リハビリテーションとはまた別のリハビリテーションがあります。
ここでは障がいをお持ちの方のリハビリテーションを見ていきましょう。
日々の生活や就職を支援するリハビリテーション
常時介護を要する重度の障がいをお持ちの方に生活の場を提供し、機能訓練だけでなく、日常生活動作の助言、指導を行い、基本的生活習慣を身につけてもらいます。
その人自身が積極的にその障がいを克服し、更生意欲を高めるよう指導に努め、さらに生きがいのある生活を保障するため各人の残存機能を活用し各種行事、運動及びクラブ活動等の指導を積極的に行っていきます。
重度の障がいをお持ちの方で、作業能力を持っていても一般企業に就労することが困難な場合があります。
そこで就業訓練の場を提供し、必要な訓練を行って就労意欲の助長と技能の向上を図ります。
生活支援を通じて一般社会に適応できる人格を養い、社会復帰できるよう努めていきます。
個人の残存機能を最大限に育てていき、医学的リハビリテーションによる機能回復訓練、日常生活訓練を行うとともに人格を含めた訓練支援により健全な社会人として活動できるよう援助を行っていきます。
社会的・職業的リハビリテーション
身体障がいをお持ちの方の重度化、重複化及び高齢化によって、障がいをお持ちの方のニーズは多様化しており、この問題の解決にはリハビリテーションは重要になってきます。
それには従来の医学的リハビリテーションだけでは解決できなくなってきています。
どれだけ身体機能が医学的リハビリテーションで回復しても、必ずしも社会に適応できるとは限りません。
そのため社会的・職業的リハビリテーションが必要となってきます。
社会適応訓練及び自立生活訓練など、ADL及び社会生活力の向上を目指すとともに、障がいをお持ちの方の自立生活を積極的に支援していくことが重要になってきます。
障がいをお持ちの方が社会の中で活用できる諸サービスを自ら活用して社会参加し、自らの人生を主体的に生きていくための社会生活力を高めることを目指さなければなりません。
障がいのある人自身の社会生活力が高まることが目的ですが、そのためには、社会生活力を高めるための援助プログラムを実施するとともに、ソーシャルワーカーとの個別援助、すなわち、福祉サービスの活用、対象者と環境との調整、リハビリテーション分野間の連絡調整も社会リハビリテーションの関連業務となります。