福祉用具購入・介護予防福祉用具の購入費は(以下福祉用具購入費支給)要介護者及び介護者が福祉用具を購入する際に、福祉用具によっては購入費の10万円を上限に介護保険の対象となる制度です。
つまり、12万円の腰掛便座を購入した場合には、そのうち10万円が保険適応されて1割負担で購入できるので12万円-[10万円-1万円(自己負担1割)]となり3万円で購入できることになります。
実質9万円分は保険給付ですので福祉用具購入の際は利用したい制度です。
購入費の対象となる商品
福祉用具購入費支給の対象となる福祉用具は、
- ・ポータブルトイレ
- ・自動排泄処理装置の交換可能部品
- ・入浴補助用具
- ・簡易浴槽
- ・移動用リフトのつり具部分に分類されています。
この内ポータブルトイレは、ベッドサイドで利用するポータブルトイレはもちろんですが、和式便器の上に置いて補うものや電動式で洋式便座からの立ち上がり補助を行うものなども含まれています。
入浴補助用具には、入浴用椅子、入浴台、浴槽用手すり、浴室内すのこ、浴槽内椅子、浴槽内すのこ、入浴用介助ベルトが対象になっています。
入浴用椅子や浴槽用手すりなどはよく使われますので、自宅で介護する場合には購入を検討したい物品です。
福祉用具購入費支給には…
福祉用具購入費支給は基本的には「償還払い」か「受領委任払い」で利用することになります。
「償還払い」とは福祉用具購入に係る費用を一旦全額負担し、その後に申請して9割分の保険給付を受け取る方法です。
一方の「受領委任払い」は事前に申請して1割負担で購入し、事業所が9割を市区町村に申請して受け取る方法です。
「償還払い」は一時的にではありますが、経済的な負担が大きくなりますので注意が必要です。
また、利用の限度額を超えるものや、支給対象外の商品は全額自己負担です。
同じ福祉用具でも対象のものとそうでないものがありますので事前確認をしっかりしましょう。
限度額は…
もう一つ大きな注意点ですが、福祉用具購入費支給の限度額10万円というのが、「年間」である点です。
1年間に利用できる上限は10万円と決まっていますので、段階的に購入する予定であるなら、毎年少しずつ購入すると経済的な負担は随分軽減されます。
色々な事業所の商品を比較してなるべく割安なものを、計画的に購入することで利用メリットは高くなります。
1割負担だから買った方が得だと考える人や進めてくる事業所もありますが、必要ないものまで購入しても意味がありません。
きちんと相談、検討した上で必要なものを購入するようにしましょう。
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