私は学校・病院・レストラン用の食事を作る集中調理施設で働いています。
まず働き始めて驚いたことは、調理している人が日本人よりもアジア系(中国人、韓国人など)の人が多かったということです。
最近では、外国人労働者が主力のところもあります。
入社の面接は日本人にしか会わなかったので、そのギャップに驚きました。
働き始めたばかりの頃は、調理器具の使い方、野菜や資材の置いてある場所が分からず、ほとんどを外国人の先輩に教えてもらっていました。
日本人の労働者はいたのですが、部署が違うので私の同僚に当たる人はほとんど外国人労働者でした。
働いて1ヶ月を過ぎることまでは、仕事の流れがあまり身につかず、仕事中もいろんな人に聞いてばかりでした。
しかし、ある日、一人の男性の外国人労働者が英語で歌いながら調理の仕方を教えてくれたのです。
その歌は彼が自分で作った歌らしいのですが、なんとも陽気な感じで、それを聞いていると、とても楽しい気分になり、仕事で分からないことがあっても仕事をするのが楽しくなりました。
それから3ヶ月もすると、今度は年配の女性の外国人労働者の方(50代)が私(当時、20代)を自分の子供のように接してくれました。
いつも「今日はどう?」「分からない事ある?」「なんでも私に聞いて!私は長く働いてるから!」と毎日気にかけてくれて嬉しかったです。
いつも職場に行った時に感じたのは、「日本にいるのに外国に来たような気分」になれることでした。
仕事に慣れ始めると、気の合う外国人労働者たちと、たまに居酒屋に行くこともありました。
私は、みんなはどんなものを頼むのか見ていると、日本食はほとんど頼まず、それぞれ自分の国の料理の味に近いものを頼んでいました。
韓国人の女性(40代)は、キムチがメニューにあるといつもキムチを頼んでいたのですが、いつも「韓国のキムチはもっと辛いよ」と言っていました。
これに関しては、「日本人が食べると辛い」というくらいの味付けで、日本人好みに改良されていたみたいでした。
食事は、みんなで分け合うというよりも、それぞれで食べていました。
日本人だと居酒屋のメニューはみんなで分けて食べるイメージがあるのですが、そこは国によって考え方が違うのだと勉強になりました。
一番ハラハラした体験が、韓国人のお母さん(60代)は飲んだ後でも、車で運転して帰ると言い続けたことです。
これは1回だけではなく、飲むたびに同じ状況になり、その都度でみんな必死に止めていました。
あやうく労災事故になるところでした・・・。酔うと人は変わるといいますが、これがそうなのかなと思った瞬間でした。
通常は、物腰の柔らかい雰囲気のある人でしたが、飲み始めるとかなり勢いがついてハラハラの連続でしたが、かなり楽しい思い出でした。
外国人労働者と働くことは、初めは「どう接すればいいのだろう」と不安になってしまうのでは?と思います。
しかし、時間が経つと気の合う事のたくさん出てくるので、新鮮さもあって楽しいです。ようは受け入れてしまうと言うことです。
日本人の感覚だけで考えていては相手も心を開いてくれないので、お互いにかかわりあうことだと思います。
お互いの感覚を理解するまで受け入れているような状態になると、気持ちもつながり同じ目線で意見が言い合えるようになりました。
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