平成22年度に厚労省が行った、特別養護老人ホームへ入居申込をしている人の意識調査において、なぜ入居を申し込んだのかという理由の6割を占めたのが「家族に迷惑をかけてしまうから」でした。
特別養護老人ホームは、費用も安く済み、基本的には最期の時まで過ごすことが出来るので非常に人気がある介護施設です。
しかし、入居を申し込んでいる人の大半は、自ら特別養護老人ホームに入りたくて申し込んでいる訳ではない、ということが明らかになっていますよね。
もちろん、夜中だって他に誰も居なくなる訳ではなく、必ず介護士はいますし中には看護師がいる施設もある…、そして他の入居者も居るので一人ではない、ということが安心材料になっているという統計もありますが、いつも誰かが居るという状況を自宅で作り出すことが出来れば、また何かあった時にすぐに駆けつけてくれる医療・福祉関係者が居るのであれば、わざわざ介護施設への入居を希望する必要は減るかもしれません。
ただ、一番の理由は「迷惑をかけてしまう」ですから、それが解消出来ないとやはり自宅で生活することは難しいのでしょう。
でも、なんでそんなに介護施設への入居って嫌がられてしまうのでしょうか。
それは、介護施設へ入居してしまうと融通が効かなくて自由がなくなる、という印象があるからかもしれません。
ですから、逆に融通が利き易い介護施設を知っておくことは役に立つかもしれません。
融通が利く介護施設のオススメ
・特別養護老人ホーム
冒頭から述べている特別養護老人ホームは、介護が必要な高齢者を専門的に受け入れてくれている介護施設です。平成27年度の介護保険改正によって、要介護3~5という介護の手間が重い人じゃないと基本的に入所出来なくなってしまいましたが、それには、要介護1又は2という比較的自宅で生活する事に可能性が残されている人が多く入居してしまい、介護度が重く、自宅で介護を受けることすら難しい人がなかなか入居出来ないという実情があるからだと言われています。
それだけニーズがある介護施設ですから、やはりそれなりのメリットがあります。それは費用面だけではなく、他の介護施設よりも自由が利き易いからです。
もちろん、施設を経営する側の方針にも大きく左右されがちではありますが、例えば元気な時には、月に一回はお酒を飲むために外出していた、という入居者が、入居後もそれを続けたい希望を叶えてくれる施設もあれば、毎晩滴量なら晩酌を許可してくれる施設もあります。
また、今では自分の居室にパソコンを持ち込んで、自由にインターネットに接続できる施設も多いことでしょう。
また、ターミナル期(医師が、医学的にみて回復の見込みが少ないと判断してからの生活)に、家族が寝泊まり出来る施設も多いと聞きます。
この様な理由で、特別養護老人ホームはある程度融通の利く施設なのですね。
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