第5回では、カカオ豆の効果を得るために、どのチョコレートを選べばよいのかというお話をしました。今回は、食べ方や注意点などを挙げていきます。
【効果的な食べ方とは】
前回、カカオ豆の栄養を効果的に摂るには、ビターチョコレートがおすすめという話をしました。理由は成分が一番含まれているから、です。しかし同じビターチョコレートでも、含まれているカカオ分は60%から80%と、かなりばらつきがあります。効果が欲しいのであれば、70%以上のチョコレートを選んだ方がいいといえます。ただしカカオ分が多くなると、苦みも増してきます。もともとチョコレートは苦い飲み物でした。苦みが気になるのであれば、カカオ分が少なめなチョコレートを選んで、1回に食べる量を増やしてもいいでしょう。
次に一度で食べる量ですが、カカオ豆に含まれるカカオポリフェノールの主成分で、抗酸化作用を持つエピカテキンの摂取を一番の目的にするなら、1日に必要な量は板チョコレート3分の2程度といわれています。但しこれを一度に食べてしまうのではなく、少しずつ分けて食べた方がよいようです。なぜなら、エピカテキンの血中濃度のピークは2時間くらいであると考えられています。そのため、エピカテキンを持続的に体内に存在させるためには、2時間ごとにチョコレートを摂取すべきということになります。もちろんこれはおすすめであって、2時間ごとにチョコレートを食べなくてはならないということではありません。あくまでも目安として捉えておいて下さい。
また、チョコレートは食べ過ぎると鼻血が出るとか、ニキビが増えるとか言われています。しかしチョコレートを食べ過ぎると鼻血が出るということはありません。これは甘いチョコレートの食べ過ぎを戒めるために言った話だったとか、昔は高級品だったチョコレートを、子どもにたくさん食べられないようにわざといった話だったとか言われています。ニキビにしてもそうです。ニキビができる原因は、過剰に分泌された皮脂が毛穴をふさぐためにおこる肌トラブルです。もしくはストレスや加齢で肌のターンオーバーが乱れることによって古い角質が蓄積されていき、毛穴をふさいでしまいます。そこにアクネ菌が繁殖することによってニキビができるのです。つまり、チョコレートを食べ過ぎても鼻血は出ないし、ニキビが増えることもありません。ただ、チョコレートはカロリーが多いので、やはり食べ過ぎには注意したほうがいいでしょう。
今回はここまでにしておきます。次回はがらりと変わって、チョコレートが印象的な映画をお届けします。
出典:http://www.photo-ac.com/ 写真ACさん