第2回、第3回と2回にわたってチョコレートの歴史をお届けしてきました。今回はチョコレートの効能です。ヨーロッパでは薬として使われていた時代もあったようですが、チョコレートにはどんなパワーがあるのでしょうか。
【チョコレートの効能】
チョコレートはカカオ豆を原料に作られています。このカカオ豆に含まれている成分が健康に役立つといわれています。ではどんな成分が含まれていて、それにはどんな効果があるのでしょうか。
カカオ豆に含まれている主な成分として、カカオポリフェノール、テオブロミン、ブドウ糖、食物繊維、ビタミン・ミネラル類があげられます。
「カカオポリフェノール」
まず注目したいのが、カカオポリフェノールです。カカオポリフェノールの主成分は、エピカテキンというフラボノイドの一種です。このエピカテキンには強い抗酸化力があり、活性酸素を除去してくれます。活性酸素は、適正量であれば免疫力を維持するために必要な物質です。ですが増えすぎてしまうと正常な細胞や遺伝子を攻撃します。例えば動脈硬化を起こしたり、お肌の調子が悪くなったり、肝機能が低下してしまったりと、いいことはありません。そのため、増えすぎた活性酸素を除去しなくてはなりません。そこで効果を発揮してくれるのが、エピカテキンなのです。
活性酸素を取り除き、生活習慣病を予防したり、老化を抑えたりすることができます。
「テオブロミン」
大脳を刺激して、集中力や記憶力、思考力を高める効果があります。カフェインに似た覚醒効果がありますが、その作用はカフェインよりも穏やかです。また毛細血管の血流を良くする作用もあります。血管を押し広げて血流をよくするので、酸素や栄養が身体中にめぐり、また血流がよくなることで、冷えやむくみも改善されます。
「ブドウ糖」
ブドウ糖は単糖の一種で、重要なエネルギー源です。特に脳はブドウ糖が唯一のエネルギー源なので、欠かすことはできません。ブドウ糖は脳にエネルギーを供給し、活発化させます。また疲労回復にも役立つという効果があります。
「食物繊維」
食物繊維は消化されない食品成分で、小腸を通って大腸まで到達します。便秘を予防したり、腸の働きを整えたりする作用があるほかに、血糖値の上昇を抑え、血液中のコレステロール濃度を下げる効果もあります。
「ビタミン・ミネラル類」
ビタミンもミネラルも、糖や脂質、タンパク質を分解するために必要な栄養素です。それぞれに効果があり、どれもなくては身体が正常に働かなくなります。なくてはならないものです。
それでは、今回はこれまでにして、次回は効果的な摂取方法を見ていきます。
出典:http://www.photo-ac.com/ 写真ACさん