<アルコール性肝炎の中のアルコール肝障害とは何?>
もうすぐビールのおいしい季節がやってきますね。
暑い日に冷たく冷やしたビールなどをグイグイ!っといきたいのですが、
飲み過ぎに注意してくだいね。
あなたの肝臓が悲鳴をあげているかもしれません。
お酒を飲み過ぎると、肝臓機能に異常がでます。
まず、お酒を飲むと肝臓の中ではどのような状態になっているのでしょうか?
実は肝臓にとってアルコールは、処理が義務付けられている薬物です。
そうです。薬物。飲み物ですが、薬物として扱います。
処理が義務付けられているアルコールが入ってくると、肝臓はアルコールがゼロになるまで分解し続けます。
つまり、肝臓はがむしゃらに働くわけです。
そこでアルコールを代謝や処理するには、いろいろな要因が加わって、普通の栄養素を分解するのとは違う働きや形の変化が、肝細胞や類洞壁細胞に起こってきます。
この変化は一時的なもので、アルコールがなくなると正常な状態にもどりますが、大量のアルコールを飲めば飲むほど、アルコールがゼロになるまで働き続けます。
つまり代謝や処理をし続けるわけです。
では毎日たくさんのアルコールを飲み続けるとどうなるのでしょうか?
肝臓内では、アルコールを分解する酵素である「アルコール脱水素酵素」と「ミクロソーム酸化水素」の種類ありますが、特にミクロソーム酸化水素の働きが活発になります。
そのおかげと言ってよいのかどうかですが、それ以上のアルコールが飲めるようになります。
しかし、肝臓は働きに働き、働きずめで次第に弱っていきます。
そして肝臓の細胞の変化が恒常的に続くようになってしまい、肝細胞は壊死したり、細胞間質細胞の線維化が起こり、どんどん肝臓の働きは弱っていきます。
これをアルコール性肝障害といいます。
<アルコール性肝障害の種類>
アルコール性障害は4つの種類があります。
・アルコール性脂肪肝
・アルコール性線維症
・アルコール性肝炎
・アルコール性肝硬変
の4つになります。
アルコール処理ができない人、つまりアルコールを処理するアルデヒド脱水素酵素や2型欠損者はお酒が飲めませんので、アルコール性肝障害になることはありません。
つまりこの人たちはお酒が飲めない人たちを言います。
お酒に弱い人たちは、このアルデヒド脱水素酵素や2型の人たちを言います。
しかし少量でもアルコールが飲めるという人は、アルデヒド脱水素2型の部分的な欠損者として扱われます。
この人たちがアルコール常習飲酒者になると、アルコールが少なくてもアルコール性肝障害が発症します。
お酒が強いと自慢されている人も見かけますが、肝臓は悲鳴をあげていますよ。
たしなむ程度が一番良いのではないでしょうか?