(イラスト:いらすとや)
<無症状なのがこの病気>
病気というものは、普通、臨床症状というものがありますが、このアミロイド肝には、臨床症状が乏しいのが現状です。
だいたいは、無症状なのがこの病気の特徴といってもいいでしょう。
<病気の知るには?>
ではどうやって、この病気を知るのか?ということですが、ネフローゼ症候群がでたり、心不全などの他の病気が出てきます。
この他の病気とは、例えば関節リュウマチ・結核・慢性炎症性疾患の人が下痢などの消化管症状・蛋白の尿がでたり、ネフローゼ症候群や腎不全という腎障害や心臓障害が見られます。
そこで詳しく検査した結果、このアミロイド肝であるということを知ることになります。
<病気の現状は?>
関節リュウマチで発症した人は、40%から60%の人が透析を余儀なくされているのが現状です。
アミロイドが沈着すると、代謝的に臓器の構造や機能を妨げます。
また、脾臓・肝臓・腎臓は時には肥大してしまい、固いゴム状になってしまいます。
特に肝臓は肥大すると岩のように固いといわれています。
では痛みがあるのかというと、そうではなく痛みはありません。
だいたい乳白色であり、黄色の丘疹が目や首・外陰部にできます。
また、目に紫色の湿疹や盛り上がった紅班・色素沈着・脱毛などという、様々なかたちで表れてきます。
皮膚など以外の症状としては、倦怠感・起立性低血圧・声がしわがれる・爪が変形する・巨舌・むくみなどの症状がでます。
特に手根管症候群が見られると、アミロイドーシスが疑われますので、気を付けて様子を見るようにしてください。
手根管症候群とは、手首や手のひらには、骨とじん帯に囲まれた手根管という管の中を、神経と9本の指を曲げる筋肉の腱が通っています。
この管の中で神経が頻繁に圧迫を受けて、しびれや痛みまたは運動障害を起こす症状をいいます。
(イラスト:いらすとや)
<アミロイド肝だと思ったらどうすればいいの?>
アミノロイド肝は、ほとんどが無症状であるので、ほとんどは発見されるのに、ネフローゼ症候群や心不全などの他の臓器の異常で、アミロイドーシスであることが見つかる場合がほとんどです。
ちなみにネフローゼ症候群とは、尿の中にたくさんの蛋白が出てしまい、それに伴って血液中のタンパク質が減少してしまうので、むくみやコレステロールが上昇するなどの症状が出る病気です。
つまり、自分で何か症状が出てアミロイド肝だと判断することは、本当にまれです。
しかし、どうしても自分はアミロイドーシスではないかと疑われる場合は、全身精密検査でどうか調べます。
ですからまずは、専門医に相談してください。