ダイエット

とことん知りたい、チョコレート! 最終回~最後に~

投稿日:

110

「とことん知りたい、チョコレート!」もついに10回目を迎えました。チョコレートについてあれこれとお届けしてきましたが、いかがだったでしょうか。最後にチョコレートについて、ちょっと振り返ってみます。

 

【チョコレートについて】

カカオが紀元前2000年頃にはもう栽培されていたのだとしたら、今から約4000年前になります。日本の歴史で言うなら縄文時代です。カカオはそれほど古くから人類の傍にいたんですね。そして人類もカカオを愛してきたといえるのではないでしょうか。苦くてスパイシーで、現在の甘くておいしいチョコレートしか知らない私たちにとっては、かつてメキシコや中央アメリカで栄華を誇ったネイティブアメリカンたちが飲んでいたチョコレートは、ちょっと信じられないものです。しかもそれを1日に50杯も飲んでいたというアステカ帝国のモンテスマ二世。よほどチョコレートの魅力に取りつかれていたんですね。一方で、チョコレートがスペインに伝わった後、長らくほかの国に浸透しなかったのは、スペインがチョコレートの存在を秘密にしていたからだといわれています。それなのに、他国へ嫁ぐときにチョコレートを持って行ってしまったお姫様たち。彼女たちもチョコレートに魅せられていたのでしょう。チョコレートには不思議な魅力があります。日本ではここ数年、高級チョコレートブームが起こっています。こだわりぬいた材料を使って、ショコラティエたちがその腕を競っています。チョコレートはその歴史において、常に権力者側にいて、庶民には手の届かないものでした。しかし戦後、日本が高度経済成長を成し遂げていくにしたがって、チョコレートは庶民のものになり、子どものものになりました。スーパーへ行けば、子どものお小遣いでも買える値段でチョコレートが売られています。それがいまや、子どものお小遣いでは一粒だって買えないようなチョコレートが売られているのです。チョコレートには魔力でもあるのでしょうか。チョコレートだけではなく、ほかにもたくさんいろいろな美味しいものがあふれている中で、あえて高級チョコレートが求められる現代。それともチョコレートは、恭しく敬われた過去を思い出して、人類に再び傅くことを求めているのでしょうか。キラキラと輝くショーケースに彩られたチョコレートたちを目にするたび、そんなことは考えずに、やっぱり買ってしまうんですよね。チョコレートは美味しい。美味しいチョコレートが味わえる時代に生まれてきてよかったな、と思います。

 

出典:http://www.photo-ac.com/ 写真ACさん

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