外国人技能実習制度

外国人技能実習制度の現実 人件費削減ではなく労働力争奪戦へ

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外国人 接客で採用拡大 訪日客対応 時給1500円超

読売新聞 2015年11月14日 朝刊

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魔法瓶6個、ジャンプー8個。買い物かごいっぱいに商品を詰めた外国人客を、レジにずらりと並んだ15人ほどの中国人店員が手際よくさばいていく。

 

2015年11月上旬、東京・秋葉原のヨドバシカメラ。外国人向け売り場のマネジャー(38)は「50組くらいできていた行列が解消されました」と、昨年に採用した外国人正社員の活躍ぶりを喜んでいる。

 

2015年の1~9月に日本を訪れた外国人客は前年同期より約49%増えて1448万人になった。外国人客に対応できる人材の需要が急増し、時給1500円以上といった好待遇

で採用する企業も珍しくない状況となっている。

 

「○(マル)と0(ゼロ)の書き方の違いまで言われた。日本人は細かい」

9月中旬、東京・大手町のパソナグループ本社。傘下の人材派遣会社、パソナマーゲティングが初めて開いた座談会で、中国人ら10人が日本で感じた文化の違いをざっくばらんに話していた。

 

日本流の「おもてなし研修」を受けた外国人を派遣するサービスを2016年春にも始める予定で計画を準備しつつあり、座談会での意見をサービスの充実のために参考にする。

今年に入り、中国語を話せる人材の派遣要望が急増しており、10月は前年同月比約2・5倍に達した。担当の統括部長(43)は「日本と出身国との文化の違いでトラブルになることなく、外国人労働者の方々にとって働きやすい環境を作りたい」と狙いを語っている。

 

人材派遣大手のテンプスタツフは4月、中国語が話せる人材を派遣する専門のチームをつくった。「忙しい時期なので、『国慶節や春節は中国・に帰りたいから働けない』というのは駄目です。と採用派遣する前に日本と出身国との企業文化の違いを事前に説明している。自国の文化との違いを楽しみにできる人材が求められているらしい。

 

外国人派遣を行っているグローバルパワー(本社・東京)社長(41)は「留学生や日本人の配偶者だけでは、高まる外国人人材の需要をまかないきれない」と懸念する。

百貨店やアパレル業界とともに、販売職の外国人に就労ピザを認めることなどを政府に求める「外国人就労協議会(仮称)」を年内にも設立することを計画しているらしい。

 

政府は成長戦略で、「外国人材の積極約な活用」を掲げている。

 

最長3年間、製造業や農業などで働きなから技術を習得する外国人技能実習制度の対象に人手不足か深刻な介護分野を加える方針だ。

 

また、建設現場で働いた経験を持つ外国人技能実習生の在留期間延長や、帰国後の再入国を時限的に認める措置もみとめ始めた。。

 

外国人に働きやすい環境を提供し、日本経済の推進力になってもらうには、官民一体での取り組みか求められる。と方針を定めているらしい。

 

中国人社員を大幅に増やしたヨドバシカメラの外国人向けコーナーでは、中国人社員の声を仕入れにも生かしているという。

 

この記事においての一番のポイントは、今まで安価な労働資源とされてきた外国人留学生、日系人などの方々の時給が1500円を越えた言うことであろう。

 

実際に、都内の中心部にあるファーストフード店などでは、表看板に「English Available」とデカデカと表示している店舗も多数出てきている。

更に驚くのは、その店舗に入店すると、そこにはほぼ外国語で対応し、日本語はおまけ程度のカタコト対応となっていた経験があります。

 

もはや、日本は、日本人対応よりも訪日外国人客への対応のほうが有利とばかりとなる企業だらけになってしまうのでしょうか?・・・・。

 

それはさておき、このことは労働市場においては、とても大きなインパクトを生み出してしまう結果となっています。

いままで、日本語がカタコトなので安価とされていた留学生や日系人の方たちが、英語と自国語で対応できるサービスが増加してくると、もう安価な場所では働いてくれないという現実が生まれてきます。

 

現在、地方で外国人留学生をアルバイトに使ってきた企業などは相応の覚悟と準備が必要になるかと思います。

もう留学生頼みの人材調達は非常に不透明になっていくことかと思います。

 

 

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