病院食や介護食と聞くと、「あまりおいしそうじゃないな」と考えてしまう人も多いのですが、実は近年は「味」「見た目」に関する考え方が飛躍的によくなっています。
作る側も栄養面だけ整えておけば良いという考え方ではなくなり、味も見た目も良く、食べる人が喜んでくれるものを提供するようになっています。
入院患者にとっても要介護者にとっても食事は生活になくてはならないものです。
だからこそ食事に関しては真剣に考えることは重要でしょう。
介護食には状態に合わせて食べられる形状があります。
介護食にはいろいろな種類がありますが、それぞれの種類がどういった方に適しているのか理解を深めることで要介護者にとって適切な食事を提供することができます。
介護食の種類としては、通常の食事を普通食とすると、その普通食を少し柔らかくしたもの、一旦崩して再形成した「ソフト食」、舌の上でつぶして食べられるムース状のもの、そのまま飲めるゼリー状のものです。
大きな違いは形状にあるのですが、咀嚼能力に合わせて選択します。
介護食の形状に種類がある理由
食事は「普通食」で食べる習慣の人が多いので、できるだけ普通食に近い形で提供することにより、食欲を高めたり、咀嚼能力を継続させたりした方が良いです。
以前は、食事の摂取が最優先でしたので、いろいろな食事メニューを一緒に混ぜてしまってからムース状にして提供することもありました。
しかし、それでは料理の色や香りが悪くなってしまい、食欲がわいてきません。
結果的に食事摂取量が減少してしまい、栄養状態が悪くなってしまうのです。
なるべく食欲を大切にして、自らが積極的に食事したいと思えるような食事を提供することで食事摂取量を維持し、栄養バランスも整うようになります。
歯があるうちはなるべく噛んで食べる習慣をつけることが重要
かむ力が衰えてきたものの、入れ歯が使用できる場合は普通食より少し柔らかい食事にして、なるべく噛む行為をした方が良いです。
噛む行為は唾液の分泌を促しますし、脳や胃腸にも良い影響が出ると言われていますので、安易にかまなくても良い介護食を選択するのはお勧めできません。
歯茎が痩せてしまって入れ歯が利用できなくなった時でも、歯茎でつぶすことができるのであればソフト食など歯茎でつぶせる食事を選びます。
こうして徐々に柔らかい介護食にしていくことで、より長い間食事をおいしく食べられますし、栄養状態の維持につながりますので状態に合わせて適切に介護食を選択するようにしましょう。
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