<E型肝炎で大変な騒ぎに!!>
2002年に新聞にて「E型肝炎で死亡」と大きく見出しが出ました。
これがきっかけとなり、日本国中大騒ぎになったのです。
その大騒ぎの理由とは、一つはこのニュースまではE型肝炎というのは、発展途上国だけに存在する風土病とされていました。
そして日本やその他の文明国には存在されないと考えられていたからです。
しかしたまたま文明国にE型肝炎と診断された患者さんがいても、だいたいは過去の2か月以内にE型肝炎ウィルスがいる国へ渡航した経験があったということですまされていました。
そのためより日本にはE型肝炎ウィルスは存在しないとされていました。
二つ目には、E型肝炎ウィルスが進んで起こした劇症肝炎の結果、3人の人が亡くなったことがありました。
三つ目には、続いて7月22日に新聞に出た記事に火が付き大騒ぎとなってしまいました。
それはE型肝炎:豚からウィルス:都内患者と遺伝子類似、となっていたのです。
つまり、東京都内の患者から検出されたE型肝炎ウィルスとよく似た遺伝子構造を持つウィルスが、国内養豚場でも見つかったという内容でした。
E型肝炎ウィルスは、感染者の便の中に排出されて、それに汚染された水や食べ物を食べたり飲んだりすると感染します。
この当時は断言はされていませんが、その新聞を読んだ人たちからE型肝炎ウィルスのパニックが起こってしまいました。
豚肉が以前より食べにくくなるのだったら、国民全体の栄養に関わりかねない大変な問題だからです。
ただ、冷静に対処すればそんなに恐れることはありません。
血液によって感染するB型肝炎ウィルスとC型肝炎ウィルスはおろか、E型肝炎ウィルスと同じように糞口感染するA型感染ウィルスと比べてさえ、E型肝炎ウィルスの方が日本人の健康を及ぼす危険ははるかに少ないからです。
E型肝炎ウィルスをやみくもに恐れるより、その実態を正しく把握することが必要です。
そしてE型肝炎ウィルスが、どのくらいの頻度でどんな病気を起こして、豚をはじめとして家畜や野生動物の汗腺状態がどのようになっているのかを、そして動物からどのように感染が伝わっていく可能性があるのかを理解することが一番大切だと思われます。
これさえを知れば、E型肝炎ウィルスに感染しないようにどのような手段をとればよいか
自然にわかってくるはずですから。
E型肝炎ウィルスは、現在でもめずらしい肝炎ですが、いつどこで発症するかはわかりません。
<自然に触れることに対しての注意>
特に注意が必要なのは、自然の川や池の水を飲まないようにすることです。
一見大丈夫なように、きれいに澄み切った水ではありますが、そういう中にはどのようなウィルスが混入しているかわかりません。
このような水を飲むときは、良くハイキングへ行くときに道具を揃えに行くと、水を飲めるようにろ過するものが売ってあります。
このようなものを利用してから、川の水や池の水を飲むようにしてください。
これだけでも、様々なウィルスから身を守ることができます。
(イラスト:いらすとや)