子宮頸がんの検査では、まず細胞診を行います。子宮頚部をこすって細胞を採取する方法で、経験した人も多いのではないでしょうか。
もしがんだった場合は、直腸診、超音波検査、MRI、CT、胸部レントゲンなどの画像診断や膀胱鏡での検査を行います。
この子宮頸がんの特徴は若年層が多いということです。そこで治療目的は根治性はもちろんのこと生活の質、とくに妊娠にかかわる問題でもあるので、できるだけ考慮して術式を選ぶことになります。
ごく早期の場合は、子宮を残す術式が取られます。進行度に応じて子宮のみ切除、子宮と周囲の組織、膣の一部、骨盤リンパ節と切除の範囲を広げていきます。
主な治療法とは
子宮頸がんの主な治療法は「手術療法」「薬物療法」「放射線療法」があります。
早期発見であれば、子宮を残すことができます。手術療法は子宮の入り口を膣の方から円錐形に切除し、子宮を温存することが可能になります。
薬物療法は手術後に骨盤リンパ節移転が陽性だった場合などの補助療法や、手術前に腫瘍を小さくするための術前化学療法として使われます。
放射線療法は、欧米に比べると日本ではあまり積極的に行う病院は少ないようです。しかし、子宮頸がんのステージによっては、手術と成績が同じだという根拠があるため、手術に変わる治療として実施している病院もあります。
よき病院と医師を求めるためのポイント
子宮頸がんは、ウイルス感染予防と早期発見が可能なので、病院で定期的に体の管理をしてもらうことがベストです。もし妊娠を望むのであれば、できるだけ早い段階での治療が不可欠ですが、進行してしまった場合、手術症例数が豊富な病院を選ぶべきです。
インターネットで調べれば手術症例数のランキングなどが掲載されていますから参考にしてみましょう。さらに患者さんには若い人も多いので、治療後の生活が不自由なく送れることが大切になります。そのため生活の質にも配慮してくれる医師や病院を選ぶことが大切です。
そのポイントとは
・かかりつけ医との連携がある
・妊娠の可能性を考慮した治療が可能である
・周産期医療(妊娠・出産)が充実している
・患者のQOL(生活の質)を常に考慮してくれる
・手術例が多く技術が高い
・子宮頸がんに詳しい婦人科腫瘍専門医がいる
・治療の選択肢が豊富である
・先進医療や薬剤を積極的に使う
・診断力がある
このような点から病院や医師を探すことをお勧めします。特にQOLを考えてくれる病院や医師は事前に確認することができます。リンパ浮腫、排尿障害、腸閉塞など手術や放射線治療などによる後遺症は避けられません。治療を受ける前にまずは、こうしたQOLに関する医師の考え方を調べましょう。
写真出典:ビジトリーフォト