蝙蝠やイルカが使用する「超音波」を皆さんはご存知でしょうか?
私達人間には聞こえない程の高い振動数で相手の位置やエサの位置を確認、または連絡手段として活用する事もあります。
その超音波が認知症改善につながるのではないか?と現在医療分野で注目を浴びています。
本日は超音波で認知症をどのように改善していくかを紹介していきます。
認知症の原因は?
超音波で認知症が治療できると言うのは、超音波によって認知症の原因の1つとして考えられている「アミロイドβ」を除去できると言う事です。
このアミロイドβと言うのは脳内に蓄積する老廃物です。
この老廃物ができる仕組みはAPPと言われているアミロイド前駆体タンパク質にあります。
若い時、健康な方々ですとAPPは酵素によって分解されていきアミロイドβが残る事は少ないです。
しかし加齢やストレスによって体内が変化していくと酵素が思うようにAPPを分解できず、老廃物のアミロイドβを残してしまうのです。このアミロイドβが厄介なのは、その後アミロイドβ同士が結合して「オリゴマー」と言う神経細胞を傷つける悪性物質に変化します!オリゴマーが増加すると、脳神経細胞を傷つけ、神経細胞の重要なタンパク質のタウも無くなり結果神経の細胞が死滅するのです。
神経細胞が死滅するので脳からの指令が届かない、または脳自体が機能しなくなり認知症の陥ると言われているのです。
超音波の力は?
先ほど紹介したアミロイドβを除去する仕組みを見ていきましょう。
ある研究チームでは認知症に掛かっているハツカネズミを利用して実験を行いました。
それは脳の免疫力を保つ小膠細胞を刺激する事です。
この細胞に刺激を与えればアミロイドβが除去できるのでは?と考えた研究チームは早速試してみました。
するとハツカネズミの脳内にあるアミロイドβが約75%も除去されたのです!
そして嬉しい事に、認知症に掛かっていたハツカネズミが除去した事で記憶や空間認知能力を取り戻したと言う報告までされています。
現在では脳へ超音波をあてるだけでなく、マイクロバブル注射を合わせてアミロイドβが溜まりやすい「血液脳関門」へ一時的に穴を開けてアミロイドβの除去に成功しています。
前述のように海外の研究が進んでいけば、将来私達に発生しやすい認知症を少しでも改善できるのではないでしょうか?
現在、ハツカネズミを経てアルツハイマー病になっている羊に試そうとしていますので、もしかしたら数年後には私達が通っている病院でも受けられるかもしれませんね!
外国人労働者雇用~社会保険、労働保険の仕組み~のことならお気軽にご相談下さい。