人間は、外部からの情報の約80%を視覚によって得ていると言われています。
視覚障がい者は日常生活を送るうえで、不便なことが数多くあります。危険を予測できなかったり、自分の位置がわからなかったりすることへの不安から、行動が消極的になりがちです。視力をサポートするさまざまな用具を活用することと並行して、視覚障がいのリハビリテーションをおこなうことも日常生活を送るうえで大切なことです。
今回は、視覚障がいリハビリについて紹介します。
視覚障がいリハビリの内容とは?
視覚障がいリハビリは、大別すると生活訓練と職業訓練があります。
1.生活訓練
•盲導犬歩行
盲導犬を利用する歩行訓練です。
•白杖歩行
白杖を利用する歩行訓練です。
•ガイド歩行
介助者と一緒に歩行するときの手引きのされ方を訓練します。
•電子機器を利用する歩行
白杖や盲導犬と併用して、超音波を発信して障がい物を音や振動で知らせる電子機器を利用する歩行訓練です。
•人の援助や補助具に頼らず保有視覚を利用する歩行
壁や手すりを利用する歩行訓練や日中と夜間で見え方が違う人の対処法を訓練します。
2.コミュニケーション訓練
•パソコン
キーボード操作の練習、読み上げソフトや画面拡大ソフトを活用した訓練です。
•点字
点字器や点字タイプライターを使って読み書きを練習します。
•ハンドライティング
書字用下敷きを使って手で普通の文字を書く練習をします。
3.日常生活技術
•身辺動作
着席や食事動作、爪切りなどの整容、金銭管理、電話や時計の利用の仕方を訓練します。
•家事動作
掃除や洗濯、調理や裁縫などを訓練します。
4.重複障がい訓練
全身障がいや中枢神経系の疾患が原因で視覚障がい者となった場合、視覚以外にも障がいが残る可能性があります。
•補助具を使った歩行訓練
視覚障がいと下肢に麻痺がある人が、歩行器や松葉杖と白杖を併用した歩行を訓練します。
•指点字
視覚障がいと聴覚障がいのある人が、左右3本ずつの指を点字タイプライターに見立てて、点字の6つの点を指に叩いてもらう方法を練習します。
職業訓練
① あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師など
② コンピュータープログラマー、一般事務など
視覚障がいリハビリを受けるには
身体障がい者福祉施設や障がい福祉センター、盲学校などで受けることができます。眼科医院でおこなっているところもあります。
詳しくは、お住まいの市町村の福祉課へ問い合わせてください。
視覚障がい者が安心して生活を送るためには、リハビリをおこなって自分でできることを増やしていくことが重要です。できることが増え、自信を持って行動できると生活範囲が広がり、暮らしの質が向上しますね!
また、援助が必要な場面では、家族や周囲の人が、視覚障がい者はどのようなときにどんなことで困るのか把握して、サポートできる体制を整えておきたいですね!
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