近年、日本文化は徐々に欧米化しつつあります。元々、入浴の考え方に関しては、欧米人と日本人には大きな違いがあります。
欧米人はシャワーが主なのに対して、日本人には湯船につかるという独特な文化があります。
昔のままならよかったのですが、先に説明した通り、最近は日本人も欧米化しつつあり、シャワーが主になりつつあります。
そして高齢者には、まだ従来の湯船につかる文化が今も根付いています。
仮に高齢者が要介護状態になった場合、身体機能や認知症などさまざまな理由で一人での入浴が困難になり、本来の湯船につかることも簡単なことではありません。
湯船につかる文化を保つためには問題を解決していかなければなりません。
湯船につかる入浴をするには
問題を解決する一つの方法として、施設入居をすることが考えられます。
そこで入浴サービスを利用すると、本来問題としていたものが、大きな問題になることはほとんどありません。
何故ならば最初から要介護者が生活しやすいように段差がないバリアフリーになっており、すべての生活場面において福祉用具が整備されているからです。
しかし、実際には施設入居できる方はごく一部であり、ほとんどの方が自宅での生活を余儀なくされます。
自宅で入浴をするには
施設と違い、大きな問題となることが数多くあります。
例えば、玄関の上り框や浴室、脱衣室の段差、浴槽の深さ、もしかすると五右衛門風呂ということもあるかもしれません。
これらを一つ一つ、解決することで初めて自宅での入浴が可能となります。
問題を解決し、自宅での入浴を実現するために必要となるのが福祉用具です。
段差の問題を解決するためにはスロープを使用し、浴槽の段差問題には浴槽台を活用することで高さ調節を行います。
その他にも、手すりがあれば立ち上がれる場合には、浴槽のふちに装着する簡易手すりがあります。
また、身体的な理由で姿勢が維持出来ない方のためには、手すりの付いた専用のシャワーベンチや足元が滑らないようにするすべり止めマットなどもあります。
寝たきり状態で体格が大きく全身が拘縮(筋肉や関節が固くなること)しており、介助者二人で抱え上げなければベッドから降りることができない方の場合には特殊な方法として、天井にリフトを設置しハンモックで浴槽まで移動する用具などもあります。
慢性的な発熱などの理由で浴槽につかることができない方の場合には、清拭(体を拭く)・洗髪を行う用具として、ドライシャンプーやベッド上で洗髪できる簡易浴槽などの福祉用具もあります。
介護保険を活用し入浴に関する福祉用具をレンタルまたは購入することで自宅での入浴が可能になり、湯船につかる生活習慣のある高齢者の想いを叶えることができます。
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