もともと私たちの体は、有害物質や老廃物を便や尿、汗などによって排泄する機能が備わっています。しかしストレスなどによって便秘になったり、エアコンの普及で汗をかかなくなると有害金属や有害化学物質の排出が妨げられます。さらに、腸内に悪玉菌が繁殖しやすくなって、発がん物質などの新たな毒素を発生させます。
毒出し食材の3タイプとは
毒出しの食材には大きく分けると3つのタイプがあります。それは「吸収」「無害化」「排出」です。
吸収というのは体内の有害物質を包み込んで吸収させなくする食材です。無害化とは、有害物質の無害化を助ける食材のことです。そして排出とは、有害物質を体外へ出す食材です。
「吸収」は有害物質をしっかり包み込んで結合します。そして結合した有害物質は、体内で吸収されることなく、そのまま尿や便などとともに体外へ排出されます。その代表的な食材はネギ、ニラ、ニンニク、タマネギなどのにおい成分が有効です。
「無害化」は「イソチオシアネート」という成分と「セレニウム」という成分が係わってきます。それぞれ肝臓での解毒作用を高め、活性酸素に対抗する抗酸化作用があります。これらの成分を多く含む食材は、ブロッコリー、キャベツ、大根などのアブラナ科の野菜です。
「排出」は食物繊維を多く含む食材です。食物繊維には栄養はありませが、腸の中で有害物質を吸着し、便と一緒に排出する働きがあります。その代表食材としてはリンゴ、ゴボウ、海藻類、キノコ類です。
毒出し作用がある食材ベスト10
・ニンニク:香り成分の硫化アリルなどイオウ化合物が体内の毒素の排出に効果的です。水銀やヒ素、鉛を無毒化して尿や便から排泄させます。
・タマネギ:ポリフェノールの一種のケルセチンがアルミニウムと結合して体から排出する性質があります。有害物質を無毒化する酵素の働きを高めるセレニウムも含まれています。
・長ネギ:イオウ化合物が含まれており、体内の毒素の排出に効果があります。
・ブロッコリー:アブラナ科の野菜のなかでもビタミンA・C・Eなども豊富で、有害な活性酸素の働きを抑える効果もあります。
・大根:イソチアネートが含まれているほか、消化酵素のジアスターゼには、食品中の発癌物質の働きを抑える効果もあります。
・コリアンダー:毒出し効果が高く、水銀・ヒ素・鉛・カドミウムなどを排出する働きがあります。
・ゴボウ:水溶性のイヌリンや不溶性の食物繊維が豊富に含まれています。有害物質を吸着し、体に吸収されるのを防ぎます。
・リンゴ:水溶性の食物繊維やペクチンが豊富に含まれています。大腸の善玉菌を増やし、腸内環境を整える効果があります。
・海藻類:食物繊維が豊富です。特に海藻のヌルヌル成分である水溶性食物繊維のアルギン酸には有害物質やコレステロールを吸着して排出します。
・キノコ類:食物繊維が豊富で、有害物質を吸着して体外に排出します。さらに便秘にも有効です。
これらの食材を見るとよくわかるように「ダイエット食材」と共通しています。体内の毒を出すことで健康的なダイエットを目指しましょう。
写真出典:photoAC
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