4.事件・事故を予防するためにできること
起きてしまう事故や事件に対しては、対策は2つあります。
ひとつは保険に入ること。
一旦、外国人技能実習生制度を利用して実習生を受け入れたなら、脱走しようが亡命しようが貴社の監督責任はついて回ります。たとえ法的に責任はなくても、地域で起きた犯罪に対して「私たちは関係ありません」と言えないのが現実です。賢明な保障の保険を選び加入することをおすすめします。
問題点に備える外国人技能実習制度の保険についてはこちらもご覧ください↓↓↓
外国人技能実習生保険を選択する際に注意すべき5つのポイント
また、病気になったときに症状をうまく日本語で伝えることが出来ずに大きく体調をくずしてしまうケースや、職場や生活のストレスから「うつ病」になってしまうケースも見受けられます。
このようなときに「現地語での対応」というサービスがあると便利です。外国人保険にはこのような機能がついているものもありますので、上記記事でよく比較検討してみてください。
もう一つは、職場環境を整えることです。
技能実習生の一日は職場と寮での生活がほとんどです。そのうち職場は緊張感こそありますが、学びたい実習生と早く仕事を覚えてほしい現場責任者との利害関係が一致しているケースが多いのと、8時間ほどなので実習生も耐えられることが多いです。
問題はそれ以外の時間を過ごす寮での生活です。職場以外での生活で寂しさを感じない充実したものにできれば、事件・事故は減るのではと考えられます。
例えば、職場と寮が遠いとトラブルに巻き込まれる確率はグンと上がります。職場と寮はなるべく近いほうが良いでしょう。そして寮長さんにはベテランで現場の第1線からは退いた方がいつも優しく「いってらっしゃい」「おかえり、今日はどうだった?」などの声掛けをしてあげられる環境を提供してあげられると理想です。
食事時のトラブルも多いので食堂で寮長さんも一緒に仲良く食事ができると、日本語の上達も早くなり日本での生活が楽しくなってきます。
なんだか、一昔前の東北からの集団就職のような話になりましたが、そういう意味では継続的に受け入れをしている企業では、先輩実習生が悩みを聞いてあげたり、定期巡回員に代わりに相談してあげたりする文化が出来上がっています。
こういう事例をみると、生活環境を整えてあげることが事故を予防するためのヒントになるかもしれません。
時には現地語で目いっぱい話せる環境を用意してあげて、実習生を犯罪の魔の手から守ってあげたいですね。
外国人を雇用するうえで学んでおきたいことがまとまっている入門書で学んでみることをおすすめします。
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