前回はチョコレートが印象的に使われている映画についてお話ししましたが、今回はチョコレート好きな有名人を古今東西問わず、エピソードとともにご紹介します。
【チョコレート好きな有名人】
「フランス国王 ルイ15世」
第2回でお話ししたようにフランス宮廷にチョコレートがもたらされたのは、ルイ13世の妃であるスペイン王女アンヌ・ドートリッシュが嫁いだときでしたが、フランス国王の中で一番のチョコレート好きとして現在でも知られているのはルイ15世です。ルイ15世は自身の小居室にあった厨房で、オリジナルのレシピで自らチョコレートを使った飲み物を作るほどのチョコレート好きでした。そのオリジナルのレシピは現代まで受け継がれています。そのレシピによるとルイ15世が愛し、作り続けた飲み物は水と同量のチョコレート・タブレットを弱火で煮て、沸騰したところに卵黄を加えるという濃厚なものでした。そして翌日に飲むために前日のうちに作るときにはレシピを変えるといったこだわりようで、そのチョコレートへの愛情が見えるようです。
「マリー・アントワネット」
ルイ15世の孫であるルイ16世のもとに嫁いだマリー・アントワネットも大のチョコレート好きで、お抱えのチョコレート職人を連れて輿入れしたというほどです。この職人は「王妃のショコラティエ」という肩書を正式に授かったそうで、チョコレートとスイートアーモンドやオレンジの花などを合わせた新しい調理法を考え出しました。このようにルイ13世の時代にフランスにもたらされたチョコレートは宮廷の中で長く愛され、今のフランスのチョコレート文化へとつながっています。
「ミュージシャン エリック・クラプトン」
イギリスのミュージシャンでギタリストのエリック・クラプトンは、そのワイルドな風貌からは想像できないほどのチョコレート好きです。そのために何度も虫歯になっては治療をして、歯医者からチョコレートを食べることをとめられたほどです。そんなクラプトンの友人でビートルズのリードギタリストであったジョージ・ハリスンは、チョコレート好きのクラプトンから発想を得て、チョコレートの名前がたくさん出てくる「Savoy Truffle(サヴォイ・トラッフル)」を作詞作曲しました。題名のトライフルとはフランス語でいうトリュフのことです。この作品は1968年に発表されたアルバム「ザ・ビートルズ」に収録されていますので、興味のある方はぜひ聞いてみてください。
それでは、チョコレート好きな有名人のお話はここまでとして、次回はおすすめチョコレート店の紹介をしていきます。
出展:http://www.photo-ac.com/ 写真ACさん