いつまでも元気でいるために!介護予防サービスを活用しよう
ひとくちに高齢者といっても、身体の状態はみな様々ですよね。元気で健康な人もいれば、介護が必要な人や、要介護者ではないけれど要介護になる危険性が高い人もいます。
介護保険には、要介護に該当しない高齢者を対象にした「介護予防事業」と呼ばれるサービスがあります。自治体(市町村)がおこなう地域支援事業(高齢者が地域で自立した生活を送れるように支援する事業)の一つです。
「介護予防事業」は次の2種類があります。
http://www.photo-ac.com/main/detail/175256?title=
その① 「介護予防・生活支援サービス事業」
その② 「一般介護予防事業」
今回は、2種類の「介護予防事業」について紹介します。
その①「介護予防・生活支援サービス事業」
要支援1・2の人と、「基本チェックリスト」(厚生労働省のガイドラインにもとづき、25項目の質問項目があるリスト)の判定により要介護になる危険性が高い人を対象にしています。訪問型と通所型があります。
- 訪問型
認知症・うつ・閉じこもりなどになる可能性がある高齢者に対し、自宅を訪問して援助をおこなうサービス。主なサービスは次の通りです。
- 閉じこもり予防として、看護師・保健師の訪問による体操指導や生活指導、低栄養改善指導
- 生活援助として、日常生活をホームヘルパーが支援するサービス
- 高齢者向け食事の宅配とあわせておこなう見守り
- 通所型
市町村から委託を受けた高齢者在宅サービスセンター・保健所・民間事業者・社会福祉法人・NPO法人・医療法人などが、介護予防教室などを開催するサービス。参加は本人の自由です。主なサービスは次の通りです。
- 低栄養を予防・改善するための管理栄養士による個別相談
- 立ち上がりや歩行に必要な筋力をつけるための理学療法士や作業療法士の指導による運動プログラム
- 口腔機能向上のための歯科衛生士による指導やトレーニング
- 運動機能と脳の認知機能を保ち、認知症を予防するための生きがいデイサービスなどへの参加
- うつを予防するための正しい知識の普及と啓発、うつの恐れがある人には保健師・社会福祉士・精神保健福祉士など専門家による心の健康相談
その②「一般介護予防事業」
すべての高齢者を対象にしています。必要に応じて、要支援1・2の人と要介護になる危険性が高い人もこちらのサービスを受けることができます。主なサービスは次の通りです。
- 介護予防体操教室やウォーキング教室
- 介護予防関連の講演会
- 料理教室や茶話会
- 定期健康相談や出張健康相談
- 地域の中で活動している団体に保健師・看護師・理学療法士・作業療法士・音楽療法指導員などの講師を派遣、介護予防のための備品の貸出し
自治体によって、おこなっているサービスの種類や期間、利用金額などが異なるので、おすまいの地域の地域包括支援センターに問い合わせてみましょう。
早めの介護予防対策で、いつまでも元気で自分らしい生活を送りましょう!