わたしには、外国人労働者と働いた2つの経験があります。
一つ目は「日本で、外国人労働者の方と一緒に働いたこと」と、二つ目は「自分自身が外国に行き、外国人労働者として働いたこと」です。
まだ外国人技能実習生と働いた経験はありません。
まず一つ目の経験ですが、過去にバイリンガル教育に力を入れている学校で働いていたことがあるので、そこで働く人たちの半分が外国籍の人たちでした。
主にオーストラリア、アメリカ出身の人たちでしたが、個人個人がプライドを持って教職に当たっていました。
日本では、「協働」と言うことが求められ、無駄に見えるような細かいことも会議を通じて共通理解を図らないといけませんが、欧米の方々は、「チームであっても個人は個人」という印象が強いです。
ただ、やはり日本の学校ですので、日本の文化に合わせなくてはならないところも大きいです。
その場合は驚きを持ってその文化に接してらっしゃいました。
たとえば「遠足」。小学校の遠足で割と起伏の激しい山を歩いた際、「こんなの私たちの国ではありえない!登れないわよ!こんな山!」と、驚きを持って経験をされていました。
ひとたび登り切ってしまうと、「登れない」なんて言ったっけ?と言うような清々しい表情をされていたのが良い思い出です。
現在私は、フィリピンで日本人が一人しかいない環境で働いています。1人の外国人労働者として、なかなか日本のようにはいかない労働環境に四苦八苦しています。
先の経験で、多国籍な場で働くと「国が違うとチームで働いていても個人は個人」という印象を強く受けるのは、ここでも同じことでした。
日本人であればここは会議を開いて共通理解を図るだろうということも、会議がない場合があり、聞いておきたかった細かな情報を得られないこともあったりします。
また、日本の「仕事を補い合う」というような考え方も通用しなかったり、「それはわたしの責任じゃない」と言われ途方に暮れてしまったりと言うこともしばしば。
ただ、それが悪いという訳ではありません。
「個人の責任の範囲を、しっかり果たす」がゆえ、その果たした仕事の大きさが、ひいてはチームの向上につながっていく、という「チームっであっても個人」という考えが、彼らのやり方であり、個人の能力を自分次第でどれだけでも発揮できると考えれば自分を大きく飛躍させることが出来ることを、何よりも大切にしている環境は、恵まれてるとも考えられます。
「外国人労働者」を迎え入れる立場としても、「外国人労働者」に自分がなる立場であっても、どちらも大切なのは、「他国の文化の違いを尊重する気持ち」だと思います。
現在の外国人技能実習生の問題もここに立脚してからでないと、解決に向かわないのではないでしょうか?
日本人も外国人労働者もどちらに優劣があるわけではないかと思うのです。
たが「違う」という認識と、そこに対する尊敬の気持ちを忘れずにいたいなぁと、今日も「外国人労働者」としての立場で働く私です。
私は、自分がそのような立場なので、感じ易いのかも知れませんが、、お互いがそのような視点をもつといろいろな問題が解決していくと思います。
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