介護保険制度によって提供される介護サービスは要介護度に応じて限度額が設定されており、使いたいだけ使えるというものではありません。
また、利用した介護保険サービスの1割は負担しなければならないので、不要なものまで利用してしまうと経済的に負担も大きくなってしまいます。
どのくらいの要介護度でどういったサービスが利用でき、いくらくらいの利用料になるのか事例をもとに検証していきます。
家で自由に過ごすには
一人暮らしの男性で、少し物忘れがありますができるだけ自宅で自由に過ごしたいと希望されるケースです。
家族もできるだけ本人の意思を尊重したいという要望があるものの、物忘れや下肢の筋力低下に不安があるというのが課題です。
実際に、男性の一人暮らしは増加していますが、家事を全くしてこなかった方も多く、要介護状態が軽度でも生活に支障がでることもあります。
訪問系介護サービス
今回の事例ケースでは、一人暮らしで何とか生活できているので、どちらかというと見守りに重点を置いたケアプランが立てられています。
見守りや外出の機会、生活の状況確認と援助を目的としてデイサービスに週3回ほど通い、訪問看護を週に1回から2回、訪問介護も週に2回程度利用しています。
家族の意向として悪徳商法への懸念などから頻繁に状況を確認するようにプランが立てられています。
また、訪問介護や訪問看護、デイサービス利用時には服薬管理や健康状態のチェックが行われますので安心感もあります。
レンタル物品の利用
要介護1とはいえ下肢の筋力に不安がある場合は、転倒防止に非常に気を使います。
転倒して骨折してしまうと一気に要介護状態が悪化する懸念がありますし、一人暮らしの方の入院中の洗濯や物品購入だけでも大変ですし費用がかかってしまいますので何とか避けたいものです。
そこで、この事例では福祉用具貸与として電動ベッドと歩行器のレンタル、ベッド横に置くポータブルトイレの購入を検討しています。
要介護1の場合は電動ベッドがレンタルできないこともありますので、事前に必要性を協議するようにしましょう。
介護サービス負担額は?
デイサービスでは入浴介助やレクリエーションも同時に実施され、訪問介護では家事援助もついていますが、今回の事例では、月間で「訪問看護4回」、「デイサービス13回」「訪問介護12回」の利用です。
レンタルと福祉用具購入は実施していませんでしたので、自己負担額はおよそ17,000円でした。
毎日誰かが訪問するケアプランなので、要介護1で見守り重視のプランとしては参考になるのではないでしょうか。
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