要介護状態の方を介護するのは精神的にも肉体的にも非常に大変です。
何より拘束される時間の長さは介護者にとって大きな負担となります。
結果として、本来愛情を持って接したい相手に対してきつい態度をとってしまったり、暴力を振るってしまったりすることも起こり得ます。
こういった本当に厳しい状態になったら、特別養護老人ホームへの入所も選択肢に入ってきますが、実際にどういった施設なのかあらかじめ知っておくと安心感は増します。
特別養護老人ホームのサービス内容
まず知っておきたいのは、特別養護老人ホーム(以下特養ホーム)が終身施設ではない事です。
一般的に入所してしまったら「すべてお任せ」と考えてしまっている人も多いのですが、実はそうではありません。
特養ホームはあくまでも介護施設なので、「医療行為」は基本的に行いません。
そのため、常時医療行為が必要な状態になった方は退所しなければならない場合が多いです。
そういった状態にならなければ、24時間の介護に加えて、食事の提供やオムツなど消耗品の支給、緊急時の受診やレクリエーションなどが提供されます。
介護の専門家なので、認知症症状も落ち着きますし、個人に合わせたリハビリなども行われるので、昔のような暗いイメージではなくなっています。
特養ホームの入所にはこんな秘密が…
よく言われるのが「あそこの施設は何百人待ちらしい」という噂ですが、実のところ入所は申し込み順ではなく、緊急性の高い方優先に変わってきています。
つまり、「今のうちから申し込みしておかないと!」というのはあまりお勧めできません。
どちらかというと、どうしても自宅では介護ができない状態になった時に申し込みするようにすると入所の可能性は高くなります。
確かに全国的に特養ホームの数は少ないのですが、今は介護付き有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など選択肢は増えてきていますので、以前に比べると特養ホームへの入所はしやすくなっていると言えるでしょう。
特養ホームのメリットは?
最近は介護付き有料老人ホームが次々に建設されており、そのニーズの高さがうかがえるのですが、その中でも特養ホームの不足が問題になり続けるのは利用料金の安さにあります。
介護保険サービス1割負担としての利用料は、特養ホームがおよそ25,000円(要介護3)で介護付き有料老人ホームがおよそ22,500円(要介護3)ですので開きはありません。
しかし、介護付き有料老人ホームでは、居住費部分が特養ホームより大幅に高くなったり、オムツなどの消耗品に別途料金がかかったり。
いろいろ経費が掛かってしまうので、やっぱり特養ホームが安くなります。
金銭的な面を重視するならやはり特養ホームが魅力的です。
外国人労働者雇用~社会保険、労働保険の仕組み~のことならお気軽にご相談下さい。