高齢者に多いのが低栄養と脱水です。
低栄養や脱水状態は、高齢になると比較的陥りやすい症状で、日々意識した食事や水分摂取が非常に重要になります。
これは、施設に入所されている方でも同様で、時には栄養補助食品などを摂取しながら栄養状態を保ったり、ゼリーなどを定期的に食べることで水分を補給したりするなどいろいろな工夫がされています。
特に注意が必要なのは一人暮らしの高齢者で、自分では気づかないうちに低栄養、脱水になってしまうことがあります。
低栄養はどういったところに注意すれば良い?
低栄養の基準にはどういったものがあるか知っておく必要がありますが、一般的に使用されている数値には体重の増減やBMI値があります。
単純にBMI値が低いから悪いとか、高いから栄養が十分だという訳ではありませんが、体重急激な増減が無いかに注意しておくと栄養状態の変化に気づきやすいです。
また、定期的に血液検査を実施し、血清アルブミン値を測定することも重要です。
アルブミンは血清に含まれるたんぱく質の主成分で、この数値が低くなると低栄養の可能性が高くなると言われています。
低栄養かな?と感じたときにはバランスの良い食事を
低栄養状態や脱水状態の見分け方ですが、個人でチェックするのは体重や尿量の減少、口腔内の乾燥、便秘などです。
高齢者の場合、脱水状態でものどの渇きが感じられない場合もあるので水分の摂取量や尿量は日々チェックしておくと良いでしょう。
こういった症状を避けるためには個人の咀嚼能力に合わせた食事形態で、なるべく高栄養の食べ物をバランスよく食べるようにします。
例えばタンパク質、カルシウム、鉄などは卵や乳製品、あるいは肉、魚を摂取し、ビタミン、ミネラル、食物繊維は野菜、芋、果物から摂取します。
特に、ご飯や油などから摂取できる糖質や脂質などはエネルギーになるものですので、高齢者の介護食には欠かせない食べ物です。
食事にちょっとした工夫を加えてバランスの良いメニューを考える
介護食では栄養素を加えるために、一工夫します。
エネルギーとして重要なご飯を摂取する場合でも、卵やほうれん草を加えることでタンパク質や鉄などが同時に摂れます。
噛む力が無くなっている方向けには、単におかゆにするよりは、少し柔らかめのドリア風にすることで乳製品が摂取できるようにもなります。
どうしても食事量が増えない場合は補助食品の利用を検討しなければなりませんが、普段の食事を工夫してなるべく低栄養を避けるように心がけましょう。
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