脳卒中は、死亡や後遺症による寝たきりになったりなど身体障害の原因の第一位ともいわれていますが、脳の部分ですから生命と大変かかわりが深く、もし自分がなってしまった場合には家族の負担も大きいことが特徴です。
できれば、ならないように予防しておきたいものですね。
今回は、予防の意味も含めて、脳卒中にどんな人がかかりやすいのかについてみていきたいと思います。
【脳梗塞の原因】
脳卒中でも、脳出血は近年血圧のコントロールなどで比較的減ってきてはいるようですが、脳梗塞のほうは増加が進んでいます。
「脳梗塞」という言葉から、脳自体が悪くなっていく病気のように思うかたもおられるようですが、結局は脳自体ではなくて脳の血管の動脈硬化によりおこっています。
ですから、脳梗塞などを防ごうと考えた場合にはまず、動脈硬化を予防する必要があるということを心にとめておきましょう。
【動脈硬化を促進する生活習慣病】
動脈硬化を促進する生活習慣病ですが、
①高血圧
②糖尿病
③脂質異常症
④メタボリックシンドローム
⑤慢性腎臓病
これらがある人は特に注意が必要です。
生活習慣では、運動不足や、お酒の飲みすぎ、タバコの吸いすぎなどがあると危険度はさらにアップします。
特にタバコは、動脈硬化のみならず様々な病気になる原因ともいわれており、「百害あって一利なし」です。できれば禁煙するか減らすか、しておいたほうが健康のためには良いでしょう。
【若い方たちも要注意!】
脳梗塞と聞くと、お年寄りの病気のように思ったかたもおられるのではないでしょうか。
ですが、近年、比較的若い20代や30代のかたたちにもおこっています。
まだ若い女優やアナウンサーなどでも近頃脳梗塞で入院したようなかたがたもおられますよね。昔よりも発祥の年齢が低くなってきているのも特徴です。
若いかたたちが脳梗塞になった場合、「若年性脳梗塞」と呼ばれます。
食生活の欧米化、暴飲暴食、運動不足、過度なストレス、飲酒、喫煙などによって、若い方たちでも糖尿病や高血圧、脂質異常症などの病気になる人が増えています。
このような生活習慣病が若い人にもおこるようになると、それと同時にかかわりの深い脳梗塞なども低年齢化してしまうという仕組みです。
「自分はまだ若いから、脳梗塞なんて当分関係ないわ」
と読み飛ばそうとしたあなた。そうとは限りませんよ。
若いうちから、予防をしていきたいものですね。
次回は、近頃各種メディアで話題になっている「隠れ脳梗塞」についてみていきたいと思います。
(Photo by Ashinari http://www.ashinari.com/ )