外国人技能実習制度

日本一解りやすい外国人技能実習制度のしくみ

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外国人技能実習制度といいますと法律が非常に複雑で難解な仕組みをイメージされるかもしれません。
この章では、外国人労働者新聞の総力を挙げて日本一解りやすい制度の仕組みというテーマに挑戦したいと思います。

外国人技能実習制度とは?

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外交人技能実習制度枠組み

これはある監理団体様が作成したモデル図です。
この制度には大きくわけて6つの「人と機関」が存在します。

これを要素に見立てて図にしたものです。

 

右側から順番に見ていきましょう。

 

2国間の協力が必要

2国間の協力が必要

 

まず、図の右を拡大してみます。

そもそも外国人技能実習制度とは、日本政府とアジアの国々が定めている約束事(法律)なのです。
現在は、停止されているそうですが、一時は韓国や他国でも受け入れ側の国として活動をしていたそうです。

現在は、日本のみという結果になっているそうです。

そして、現在もこの協定を締結している国々は、最新の情報では14カ国になっています。
(中国、フィリピン、タイ、インドネシア、ベトナム、カンボジア、ミャンマー、バングラデッシュ、インド、ネパール、スリランカ、ラオス、モンゴル、ウズベキスタンなどのアジアの国々です。)

これらの国々と日本政府は協定を締結し、制度をしっかり運営させるために監理団体を認定し、アジアの国々は、自国内の大手企業とともに送り出し機関を認定することで土台を固めている制度となっています。現在も、これらの国々から毎年多数の技能実習生が来日しています。

★なぜこのような形態になっているかといいますと、時代背景を鑑みて1990年当初、アジア唯一の先進国であった日本が1995年に高齢化に突入します。その時点では、現在のアジアの国々は、月収500円の発展途上国ばかりでした。 日本の賃金高騰、高齢化問題の解決したいという目的と、アジア諸国の日本の技術を学びたいという目的が合致したのではないかと推測されます。

 

そして次の図に移ります。

次の図には、日本政府に認定された「監理団体」(表は誤植で、監理団体が正解です。)と各国が認定した送り出し機関が存在しています。

これらの機関での監理を経ずに技能実習生が入国することは出来ないように技能実習制度では定められています。

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監理団体と送り出し機関

1.外国人技能実習制度上での「監理団体」は、2016年4月現在で約440団体が認定されています。

2.外国人技能実習制度上での「送り出し機関」は、各国で約400以上の団体が存在しているようです。(把握できないので推定です。)

監理団体は、自団体の会員企業に対してのみ実習生を実施してよいことになっています。

そして、上記に表に記載されている業務を行う事になります。

・実施機関となる企業の選定
・実習生を選ぶ際の補助(海外同行)
・入国に必要な書類の作成
・入国管理局とのやりとり
・制度に基づき運営されているか、指導管理の実施
・日本政府への定期的な報告
・来日後講習の実施

★監理団体は、会員企業が不法行為などで「不成行為認定」を受けると連座させられるので、優良な企業を選別していく傾向があります。

 

一方、アジアにある送り出し機関の業務は以下のようになります。

・実習生の候補者集め
・実習生候補を選出後の日本語、技能実習の実施

双方とも国が認定した認定団体だけあり、多くの責任を背負っている状況となっています。

現地の送り出し機関はそもそもが、現地大企業が人材育成のための運営しているものも多く、非常に立派な設備を所有しているところが多いようです。

 

実習実施機関

実習実施機関

最後が、図の一番左側の部分になります。

この図は、下段の白枠から見ていきたいと思います。

面接で合格した技能実習生は現地の送り出し機関の中で4ヶ月間から6ヶ月間の日本語研修を受ける事になります。
そして、日本に入国し、日本の中で監理団体によって来日後講習という日本文化や、礼儀、語学の学習を1ヶ月間受講することになります。

これらが完了すると、上の矢印が指す「技能実習実施機関」である企業様へ配属されて日本にて技能実習を行うことになります。

 

技能実習生たちの目的を聞くと、ほとんどの人がこんな返事をします。

・日本の企業で学びたい
・学んだ技術を日本に持ち帰りたい。
・家族のためにがんばって稼ぎたい。
・自国と日本の架け橋になりたい。

 

こんな素敵な彼らなので、共に目的を叶えてあげる支援をしていただける企業様と出会って欲しいと願います。

 

技能実習生を受け入れた実習実施機関である企業様にインタビューを行うとこんな意見が多数聞かれます。

・制度がさだめた3年間の期間中の労働力を確実に確保できた。
・国に技術を持って帰るという高い労働意欲に溢れた実習生は見ていて気持ちがいい。
・向上心に満ちた実習生が社内にいることで他の社員にもよい刺激となった。
・技能実習生を受け入れることで、その国との強力なコネクション、つながりを持つ事ができる。

それ以外にも、外国人技能実習生を受け入れる体制を整備した結果、若い人が定着してくれるようになったなどなど多数の意見をおよせ頂いています。

技能実習生の制度は、正しく理解して運用されればとても高い成果を出している実績は多数あります。

全体図の解説は以上になります。

 

いかがでしたしょうか?日本一解りやすい技能実習生の説明への挑戦だったのですが。。。。
もし、わかりにくい部分がございましたら、ご助言などいただけましたら幸いです。吟味のうえで反映させていただければと存じます。

 

本制度の詳しい内容は下記の入門書に詳しく載せています。

外国人技能実習生を導入するための職場環境整備アセスメント

 

 

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