外国人研修生問題 外国人技能実習制度が労働力確保の「抜け道」に
介護や林業など様々な分野での入手不足を補おうと、政府は外国人技能実習生の受け入れを増やす方針だ。
その柱として拡充が検討されているのが、「外国人技能実習制度」。
働きながら技術を学んでもらう仕組みだが、賃金の未払いなどのトラブルが絶えない。一体この制度の何が問題なのだろう。
外国人研修生問題と言われ、以前より世間を騒がせている。
外国人研修生問題「だまされっぱなし」
「だまされっぱなしだった」。外国人研修生の中国人男性(28)は悔しそうに語る。
2年前に来日し、今夏まで関東地方の水産加工会社で働いた。
毎月同じように忙しく働いたのに、月収は10万525万円と増減した。
「給料は社長のさじ加減で決まった」。
社長からは、何かにつけて「バカ野郎」と怒鳴り、頭を引っぱたかれた。
外国人研修生の外部との接触を恐れたのか、パソコンや携帯電話の利用は禁じられた。
★業務時間外でのパソコンや携帯電話、外出を禁止する行為は人権侵害となるので、とんでもない経営者さんです。
このような場所で本当に日本語教育や技能実習を行えるのでしょうか?
最近、一部の地方で技能実習のテストでの合格率が低下してきているそうです。
検査側が厳格化してきたことが要因とされています。今後は技能実習をしっかり行う体制でないと入国も継続も難しい状況になるかと思います。
それでも我慢したのは、母国で5歳の子どもと妻が仕送りを待つためだ。
出国準備にあたり、親戚から多額の借金をしていた。
「簡単には帰れない」未払い賃金の支払いを求めて、社長に直談判したが、「別の者に聞いてくれ」と言うばかり。
その直後、この会社をクビになった。
男性は言う「日本ではこれが当たり前なのか」。
(原文ママ)
外国人研修生問題としてとても信じられない問題が起きている状況と言えます。
このような企業が参加してよい制度ではないと思います。
知りたいのは、逆になぜこのような企業が外国人研修生のハードルを超えることが出来たのでしょうか?
いったいどのような経緯で導入することになり、どこの監理団体が斡旋したのか?などを明確にすべきなのでは?と思ってしまいます。
このような企業が存在するから制度そのものが否定されてしまうのだと思います。
むしろ、まずは国レベルで労働条件の整備状況というものをレベルわけして制限をかけてしまうべきなのでは?と思います。
しかし、逆に、米国などでも移民労働者は、とても虐げられているように見えます。
米国のグリーンカード取得をえさに厳しい労働条件を提示されている方も多数みかけます。
世界各国で外国人労働者の受け入れはうまく言ってないのでしょうね。。。
安価な労働力の調達という視点以外が存在していないという悲しい現実が存在していますね。
外国人研修生問題 新聞記事より
「ノーと言えない外国人研修生」「時給300円で働かせられた」「妊娠したら帰国させられる契約を結ばされた」
民間団体「移住労働者と連帯する全国ネットワーク」(東京)には、外国人研修生からこんな相談が多く寄せられる。
外国人研修生といっても、日本人の労働者と同様、労働関係法の対象となるが、「就労ではなく、技能を学んでもらうことが滞在目的」(法務省入国在留課)のため、受け入れ先が倒産などしない限り自由に実習先は変えられない。
外国人研修生問題 読売新聞 2014年10月25日より
本当に現代の日本社会で起きている事実なのかと目と耳を疑いたくなる事件だと思います。
2014年の法整備と制度の強化の結果、このようなトラブルは大幅に減少していると認識しています。
もし現在、このような行為を行った場合は、労働基準監督署などの指導または、労働裁判に発展していく可能性があります。
司法の判断によっては、企業が事業を継続できないほどの金額に発展する可能性もあります。
そのような事態にならないように労働環境の整備については専門家の意見に従うようにお願いします。
外国人研修生問題において外国人技能実習生の現在の状況はここまで劣悪ではないといえるでしょう。
私たちは、制度に関わる者としてこのようなトラブルもあったことを前提としてふまえていく事で関わる人々にとって安全安心な制度の運用ができていくのではないでしょうか?
(参考)
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