安倍首相 「外国人人材活用を」建設・介護などで検討指示。人手不足の軽減を狙う
安倍普三首相は、2014年4月4日、経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で「外国人材の活用の仕組みを検討していただきたい」と指示した。
女性の活躍推進や経済成長の観点から家事、介護、建設などの分野で外国人労働者を積極的に受け入れる体制作りを求めた。人手不足を解消し、経済を活性化する狙いで6月の成長戦略に盛り込む。と記載されている。
厚生労働省の試算によると、日本の就業者は今後約20年で3%、167万人減ると見込まれている。
少子高齢化による人口減を補うために経済界を中心に外国人活用への期待が高まってきている。
経済からは、応急処置、緊急手段として期待が高まってくるのは当然の事と理解できる。
しかし、人手不足の真の原因である1990年代から先送りしてきた「少子高齢化」「子供を生み育てにくい社会構造」を再び先送りするような状況になっている部分が気にかかります。
このままの出生率では日本民族は2100年までに3000万人を切ることなるという政府予測も耳にします。政府におかれては、早期に出生率を2.1以上にするための対策や施策を期待するところです。
外国人の性急な活用をめぐっては、国内賃金の低下や治安への影響から慎重な声もあり、日本政府はこれまで研究者や経営者など高度人材を中心に受け入れ体制を整えてきた。
これに対し、首相は「移民政策と誤解されないような配慮(も必要)」と念を押しつつも、外国人材の受け入れに従来よりも踏み込んだ。
会議では、これまで門戸を閉ざしてきた比較的単純な労働分野でも外国人の就労を認めていく方向で議論が進んだ。と書かれている。
諮問員会儀の民間議員は、「育児や介護を理由に就業できない女性は、220万人に上る」との資料を提出し外国人の活用を訴えた。
競争力会議においても、家事分野の規制緩和は、「国家戦略特区で先行実施すべきだ」と提案があったとされる。
建設業などに限っている外国人技能実習制度の対象に介護分野を加える案も示された。
老人介護施設で外国人技能実習生が実習という形態で働くことを念頭においているとされている。
「介護の質がどうなるか?」という慎重論も出たとされている。
日経新聞 2014年4月5日 より
これら一連の記事を読んで思うことは、推進論が非常に強いという印象である。
育児や介護を理由に働くことが出来ない女性は、本当に外国人技能実習生の増加に恩恵を受けるのであろうか? 結局、介護の費用が上昇していくのではないだろうか? 費用を支払うために外で働くことになるのではないでしょうか?
また、介護の現場においては、介護の質と同時に、そもそもの賃金基準が低い業界で成立するのだろうか? 外国人の手に委ねてご老人たちは安全安心な介護が受けられるのであろうか?
施設型ではなく、訪問型介護や家事代行の場合などは、万が一の事故などがないのか?
などなど安全安心の視点からの情報が少ないという事が非常に気にかかる内容となっている事に心配を感じます。
あくまでも私の私見ではありますが、工場などの企業の施設が整った場所での外国人の活用は安全安心の面から賛同するものであります。
しかし、家庭や現場などへの訪問型の外国人の活用は非常に慎重になるべき分野であり、性急に進めることは社会に大きな混乱を持ち込むことになると思っています。
その理由は、外国人の軽犯罪率の問題です。
警察庁も発表している通り、外国人の軽犯罪率と意識は、日本人の50倍を超えています。
そのような状況で生活の場である家庭に招きいれたり、介護の必要な身動きのとれない老人宅に派遣させることは本当に安心なのでしょうか?
大きな混乱を招く原因を作り出してしまうような方向性に懸念を感じています。
家庭への派遣がいいならば、もはや店頭販売での入国もよいのでは?と思ってしまうような内容でした。
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