外国人技能実習制度

まだまだ足りない?造船所の人手不足、頼みは外国人技能実習制度

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人手不足列島 造船所 頼みは外国人 外国人技能実習生が急増 建設業と人材争奪戦

 

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造船所の人材不足の解消のために外国人技能実習制度に期待が高まっている

 

建設業界や、外食業界で目立つ人手不足問題が、製造業界にも飛び火して広がって来ている。

円安で受注が増えている造船業界では、溶接や塗装等の職種で建設業との人材の奪い合いのような状況になっているため人材を確保することが非常に難しくなっている状況が伝えられている。

 

日本のお家芸であるものづくりの現場では、外国人技能実習制度を活用して外国人に頼る動きが強まってきている。

 

記事では日本造船業の名門中の名門である「三菱重工業」の長崎造船所について触れられている。

 

江戸時代から続く日本の重工業発祥の地でいま何が起きているのか???

 

三菱重工業の長崎造船所では、現在大型客船の建造が進む。

 

鉄を打つ甲高い音が響く工場内に、火花が飛び散る。

 

船体に使用されるブロックを溶接しているのは、フィリピン出身の23才のスサダさんという青年である。

 

「日本語は勉強してきたのでかなり話せるけど、「なんばしよっとか?」と長崎弁で指示されるのはわからないので大変です。」とはにかんだ顔で話す。

 

スサダさんは、昨年の1月に外国人技能実習制度を使って来日した。長崎県の最低賃金(造船業は時給800円)で働いている。

残業代を含めた月収は、約15万円。この中から毎月5万円をフィリピンの実家に仕送りしている。

 

三菱重工業の長崎造船所が外国人技能実習生の受入を開始したのは、2006年の3月。

 

当初は、年間で10人から15人程度だったが、現在では、フィリピン人121人、インドネシア人12人、ベトナム人6人の総勢139人が働くようになっている。

3年前に大型客船の受注が11年ぶりに決まったことで大量の労働力が必要になり、一昨年から急激に増員を行ってきた。

 

造船業界では、リーマンショック後の需要低迷に円高が重なり、建造能力を拡大させた韓国・中国勢との受注競争が激化。

船の価格の下落も続いたが、円安で事業環境は上向きつつある状況となっている。

 

高付加価値の豪華客船は、価格競争を抜け出す切り札であり、国内で手がけるのは三菱重工だけとなっている。

ホテル並みの設備を搭載する客船の建造には1日2000人から3000人の働き手が必要になるのだが、近年リストラの続いた造船業界では人手不足感が非常に強い状況になっていた。そこに景気回復が重なり、労働者集めに苦労している。

 

実際に外国人技能実習制度での実習生受入を行っているのは、三菱重工の子会社になる。

経営者の方にインタビューをすると、「膨大な人材が必要なのだが、待遇のよい建設業界に流れている」と嘆く。

 

外国人技能実習生の賃金は、最低賃金なので日本人の半分程度。人手不足をおぎない、コスト削減にもつながる。

「厳しい国際競争が続く現場を支える「欠かせない戦力」である」と語っていることが書かれています。

 

 

安倍政権が6月に打ち出した「成長戦略」に、外国人技能実習生の拡充が盛り込まれています。

 

最長3年だった受入期間を伸ばす方針。建設業や造船業は5から6年働けるようにする。

 

建設業と人材を奪い合う造船業界の要望にこたえた形であった。

朝日新聞 2014年7月9日 朝刊の内容より

 

日本の中に造船産業に入ってくれる若者がいない。。。

これが一番大きな問題に見えます。

しかし、もう日本の若者にとって、造船産業は魅力的な職場とはいえない時代に突入したのでしょう。

 

建設業に吸引されてしまっているという事態も非常に苦しい環境を作り出しているのかと思います。

塗装と、溶接というのは、重複する分野であり、まさに人力でしか出来ない部分なのですね。

巨大な船体に重量物である塗装機材や、溶接機材を移動させるだけでも人間必要です。ロボット化していかなければいけない大きな課題です。

 

求人倍率がバブル期に迫る勢いですが、私の予想では、軽く抜き去るとイメージしています。

それほど、今回の人手不足は深刻な状態かと思います。

産業界全体で知恵を出し合いよりよい環境づくりにまい進していくべきと感じています。

 

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