介護付き有料老人ホームの一時金は高額だった時期がありますが、最近では低額な一時金や一時金のない施設も出てくるなど高額所得者でなくても選択できるようになってきています。
また、高額な一時金を支払う場合もかつては退去時の返還額でトラブルが絶えない時期がありましたが、現在はその点も十分周知されてきていますのでトラブルも減少しています。
入居を考える前には入居一時金や入居後の費用について正しい知識を身に付けたいところです。
入居一時金とはどういったお金?
入居一時金は、基本的に入居に係る家賃の前払い分とその居室を使い続ける権利を購入するためのものです。
つまり、入居一時金が設定されている介護付き有料老人ホームなどは、契約上終身契約ということになり、定期的な更新が必要なくなります。
以前トラブルになっていたのは入居一時金の償却年数や償却率で、例えば「入居一時金1000万円を支払って入居したものの1年で退去したくなってしまったので、入居一時金の返還を求めたが200万円しか返ってこない」ということが判明してしまい出るに出られない状況になる方が続出しました。
賃貸住宅にも保証引きという方法があり、初めに保証金の数十%が引かれる契約になっていますが、入居一時金も同様に初期償却率が定められています。
契約の際には一時金の初期償却率と償却年数を確認するようにしましょう。
入居一時金の種類
入居一時金は賃料の前払いとしての役割を担っている部分があるのですが、入居時に一括払いする場合と一部入居一時金で支払う場合、入居一時金の支払いが無い場合があります。
それぞれの特徴を理解しておきましょう。
まず、一時金全額を入居時に支払う場合ですが、入居時に負担が大きくなりますが、月々の支払いは非常に少なくて済むというメリットがあります。
ただし、初期償却率や償却年数に注意が必要です。
一部一時金を支払った場合は、入居時の負担もほどほどで、月々の支払いもそれほど高額にはなりません。
最後の一時金支払いが無い場合は毎月の支払いが高額になるか、そもそも高額な施設ではない場合があります。
一時金のクーリングオフ制度
高額な契約を行うときにはクーリングオフ制度が適応されますが、有料老人ホームの入居一時金にもクーリングオフ制度が設けられています。
有料老人ホームに入居してから90日以内の退去であれば入居一時金は全額返還されます。
このクーリングオフの範囲は都道府県によって異なるようですので、入居一時金のどの部分が返還対象になっているか入居前に十分確認しておきましょう。
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