「身近な歯の病気 その4」にて「歯肉炎」について紹介していきました。
最後の部分で少し触れましたが歯肉炎が進行しますと「歯周炎」と言う歯の病気に発展していきます。
この歯周炎は非常に厄介で、一度でも発生しますと私達の歯に重大な危機が訪れます!
ではどのような病気なのかを詳しく見ていきましょう!
■1:歯周炎はどんな病気?
歯肉炎の場合、私達の口内での被害は「歯茎」のみでした。
しかし歯周炎まで発展しますと歯茎だけでなく、歯周組織の「歯根膜」「歯槽骨」「セメント質」まで破壊されていきます。
進行は下記のように進行していきます。
①歯肉炎でまず「歯茎」が腫れあがる、または出血する
②歯茎に隙間が発生し、その中に細菌が侵入します
③歯茎の内部に侵入した細菌は「セメント質」「歯根膜」を破壊していきます
④そして歯茎を支えている「歯槽骨」をも破壊します
⑤「歯周ポケット」と呼ばれる隙間ができてしまい、歯茎に大きな隙間ができます
⑥歯がぐらつく・膿ができてしまい口臭の原因にもなる
以上のように歯周炎は進行していきます。
■2:歯周炎を放置するとどうなるの?
歯周炎を放置しますと最悪の場合、歯茎が駄目になり周辺の歯を抜歯しなければいけません。
治療法はありますが、あまりにも症状が進行しますと薬品や手術を施しても無駄と判断されてしまいます。
特に上記で紹介した⑤~⑥まで行きますと、抜歯になる可能性の方が高くなるでしょう。
■3:歯周炎の治療法は?
とは言え、歯周炎を早期に発見すれば治療は可能です。
まず基本的な治療として、細菌の温床となる「歯石取り」そして「歯根研磨」を行います。
もし基本的な治療で対処できない場合は歯周外科手術を行い、歯・歯茎のバランスを保つようにします。
もし重症の場合、先ほども紹介した抜歯、または歯医者が「まだ大丈夫」と判断すればぐらついている歯に強制器具を装着します。ただ、抜歯をしますとインプラントや差し歯が難しい場合もありますので、部分入歯も検討しなければなりませんよ?
最後になりますが、できるのであれば歯肉炎の段階で歯医者による指導があると良いです。
歯周炎にまで発展すると、最終的には抜歯の危険性があります。
全ての病気に言える事ですが、早期発見が病気を防ぐ鍵です。
そのため、少しでも違和感を感じた人、または定期健診に行っていない人がいましたら必ず歯医者に行き治療もしくは診断を受けましょう。
今回で身近な歯の病気は終了となります。
次回からは「歯の健康」について、皆さんも良く知っている「キシリトール」そして栄養成分について紹介していきます。
引用URL