低インシュリンダイエットで問題になるのはカロリーではなく、食べる食品の種類です。おもに糖分と炭水化物に注意すれば低インシュリンダイエットはできます。そのため、他の食品についてはあまり考える必要がなく手軽にできるダイエット方法です。
低インシュリンダイエットではGI(ジー・アイ)値が重要です。GI値とは「グリセミック・インデックス」の略で炭水化物と糖分が血糖値をあげるスピードを測定して数値化したものです。このGI値を活用してダイエットするには、GI60以下の食品を選ぶだけで十分です。
太る原因であるインシュリンとは
食べ物が体の中に入ると、その栄養素が血液や筋肉、肝臓に蓄えられます。そこに蓄えきれずに余ったエネルギーが脂肪細胞にためこまれて太ります。この時にインシュリンというホルモンが分泌されて、体に必要な血糖を肝臓や筋肉に、そして余った分を脂肪細胞に蓄えます。と同時にすでに蓄えられている糖質の分解をストップさせてしまいます。
インシュリンは、血糖値が上がるとそれに応じて分泌されるホルモンです。そしてこの血糖値は炭水化物を摂った場合に急上昇します。太る原因とされてきた脂質では、血糖値は変化しないのです。炭水化物は体内で糖に変化するので、痩せるためにはこの糖質に注意する必要があります。
つまり、痩せるためにはカロリーコントロールよりも、このインシュリンをコントロールしたほうが効果があるということです。
じゃがいも・ニンジンは太る野菜?
低インシュリンダイエットでGI値を調べていくと驚くことがたくさんあります。基本は食べた後に血糖値を急上昇させる食品を食べないということですが、栄養的には優れていてもGI値が高い食品もあります。その筆頭がじゃがいもとニンジンです。
ニンジンはβカロチンと食物繊維が豊富で、じゃがいもは熱を加えても壊れにくいビタミンCがたっぷりの野菜です。家庭でも必ず冷蔵庫の中にある常備野菜といってもいいでしょう。ところが意外とGI値が高く、ニンジンはカロリーが37なのに対してGI値は80もあります。じゃがいもはカロリー76に対してGI値は90です。
栄養的には積極的に食べたい野菜ですが低インシュリンダイエットでは避けたい食品だったわけです。
低インシュリンダイエットの第一歩は穀物と糖類の選び方
GI値の高い食品は、糖質が含まれているものがほとんどです。つまり体内に入ると糖質に変化する炭水化物と糖分を制限するだけで痩せられるという理由です。ただし、全く炭水化物や糖類を摂らないという過激なダイエット方法ではなく、その中でもGI値が60以下のものを選ぶことがポイントです。
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