介護用品の中でも食事のときに使用する自助食器をご存知ですか?
特に、高齢者は自分が食べたいと感じていても、体を思う様に動かすことが
困難になってしまいがちです。そのようなときに役に立つのが自助食器です。
高齢者や障害がある方の為に使用される食器で自助具と呼ぶ場合もあります。
食欲は人間の3大欲のうちの一つですから、食べる事は生活していくうえで、
大切な欲求、でもあります。健康な方にとっては、食事も好きなものを選んで
食べると言った簡単な、行為でも高齢者や障害のある方にとっては自分で好きなものを選んで、口まで運び食事をするといった行為が、
困難になってしまうので、食事をする事が欲求の解消ではなく、
逆にストレスになる場合もあります。
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様々な種類の自助食器
その様なときに使用されるのが自助食器です。
この自助食器にも様々な種類があって、お皿やスプーンはもちろん
お箸などもあります。
例えば、お皿一つをとってみても、裏には滑り止めがついていて、片手だけで食事をしてもお皿が動くことはないのでスプーン等ですくう事が
簡単な作りになっています。
また、お皿の片側を平たくする事で、スプーンですくい取りやすく
設計されています。
しかし、お皿に滑り止めがある事によってスプーンの動かし方が人それぞれなので、お皿の向きを変えてあげなければ、介護される方が
自分ですくい取る事が難しい、
という点が自助食器を使用する際の注意点でもあります。
また、スプーンにも工夫がなされていて、体の動かし方に合わせた設計に
なっていて、右に曲がっているものや左に曲がっているものなど、
介護の方法によって様々な種類が、あります。
例えば、右側がが不自由な方の場合には、スプーンの口の部分が右に曲がって
いるスプーンを用いる事で、左手を使って食事をする事が可能になります。
逆の場合も同様に、反対側に曲がっているスプーンを利用すると食事が容易になります。
また、口に入れる部分が細くなっているようなスプーンもあります。
これは、口を開ける事が困難な方が食事をとる事ができるように
設計されています。
持ち手の部分が長く作られているので、介護をする方の手が介護をされる方の口元まで、近づくことがかないので、使いやすいそうです。
他にも、口に入れる部分がシリコン製になっていて食事を口に入れた際に、
スプーンを、噛んでしまうような方の場合にはスプーンが割れる事がないので安全です。
また、介護される方が自分でスプーンを持つことができる場合には、
持ち手の部分が太くなっているスプーンを利用する事で自力での食事が
容易になる場合もあります。
この様なスプーンを使用したい場合には、
市販のスプーンにかぶせるタイプのカバーも市販されています。
また、文房具店で市販されているボールペン等のグリップを太くするときに
使うカバーのようなものでも代用できるそうです。
その他にも、お箸の一方がつながっている様な設計のものならば、
自分でお箸でも食事ができる場合もあります。
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自助食器の購入方法
自助食器を購入する際には、介護の専門店でも購入することができますが、
100円均一のお店の様な所や離乳食用の食器でも代用できる場合も
あるそうです。
さいごに、食事のお手伝いをしている際に、自助食器を使用していて
自分で食事を、していても途中で手が止まってしまう場合もありますが、
これは疲れてしまって手が止まっている場合が多いので、
一言「お手伝いしましょうか?」と声をかける事で、
食事が再開できる場合もあります。
しかし、食事を手伝ってもらうことを恥ずかしく感じてしまっている場合や
頼むこと自体が恥ずかしい場合もありますので、
もう一度「お手伝いしましょうか?」と声をかけて食事のお手伝いを
してみましょう。
自助食器と食事のお手伝いをうまく組み合わせて、
介護される方も介護する方も楽しく
また、おいしく食事をする事ができると良いですね。
参照元:http://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=99120&c_id=