食事を食べる時、私たちは味を感じることができ、噛むことができるという事を当たり前だと思っていますが、高齢者になると私たちと同じように食事を食べることは難しくなってきます。
高齢になると、食事をする際の唾液の量や、口の周りの筋肉の低下が顕著になってきます。
そのため、食事の前に口周りを刺激することで、唾液の量を増やしたり、食事を噛んだり飲み込んだりする力をつけ、食事を食べやすい環境を作ることが大切です。
今回は食事前に行うと良い口腔機能維持について考えたいと思います。
①唾液を増やして味覚障害、口腔内の乾燥を防ぐ
せっかくの食事で唾液が減ってしまい、味がよくわからない、なんて事も高齢者ではよくあることです。
そのため、食事の前に唾液が出やすいようなマッサージを行います。
まずは耳の下にある耳下腺を10回くらい押さえます。次に下顎の骨の内側にある顎下腺を同じように10回くらい押さえます。そして最後に舌の裏にある舌下腺を10回くらい押さえて終了です。
ゆっくりと数を数えながらマッサージを行いましょう。
個人差はありますが、少しでも唾液を多く分泌させるには有効な方法です。
②口周りの筋肉をほぐして良く噛んで飲み込みやすい環境づくりを
次に口周りの筋肉を刺激し、食事をよく噛み、嚥下しやすい口腔内の環境を作ります。
これには様々な方法がありますが、ここでは1つ紹介します。
まず、「ぱ」「た」「か」「ら」と何度も繰り返して言います。「ぱ」は唇の筋肉を、「た」は嚥下前に舌を上につける際の動きを、「か」は嚥下時に一度呼吸を止めるための動きを、「ら」は食事をのどに送るときの下の動きを、それぞれ維持するという役割を持っています。
この声を早く繰り返して言うことで、口周りの筋肉を維持することに繋がります。
また、食事を口に含んだ時によく噛むために、頬を膨らませて噛む際の筋肉を維持する事も大切です。
食事は生きているうえで様々な場面においても楽しみな時間の一つです。
せっかく食べるなら、おいしく食べたい、という気持ちはいつになっても変わりません。
口腔機能を低下させないようにして、いつまでもおいしい食事を食べることができるようにしましょう。
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