社説=外国人の活用に「国家百年の計」を
企業の生産や販売活動が活発になり、様々な分野で人手が足りなくなっている。将来も人口減少で考えるときだ。足元の人手不足、中長期的な労働力不足のそれぞれについて、戦略的に外国人受け入れ政策を練る必要がある。
現在、人手不足が特に深刻なのは建設や土木の分野だ。東日本大震災の復興工事に加えて景気対策の公共工事も増えているためだ。2020年に開催される東京五輪関連のインフラ整備もあり、建設労働者の需要は今後も増大する。
見直したい外国人技能実習制度
このため政府は緊急措置として、途上国の人材に日本で働きながら技能を学んでもらう外国人技能実習制度の拡充を決めた。
建設業を対象に20年までに限って、現在は最長3年の受け入れ期問を5年に延ばすなどの内容だ。
外国人技能実習制度をめぐってはかねて、最低賞金に満たない賃金で働かせたり、長時間の残業を強いたりするなどの違法行為が問題になっている。
★これはもう外国人技能実習ではなく、単なる奴隷労働ではないでしょうか?
このような労働環境、実習環境の整備が整わない企業に対しては認可をおろすべきではないと思います。まず大きな疑問は、なぜこのような組織が受け入れ可能なのでしょうか?人を労働搾取の対象としか思わないような雇用主と企業には法整備を行い明確な基準を定めて退場をさせるべきかと思います。
また、なし崩し的に移民の規制事実を作っているのでは?という状況にも見えて非常に怪しいなぁと思ってしまいます。
ただ目の前の人手不足への対応は急務だ。建設職人が足りず、保育所が予定通りに開設できない例もある。政府の緊急措置では、実習生を受け入れる企業が過去に不正行為を働かなかったかをチェックすることにしており、当座の対策としてやむを得まい。
並行して、中長期的な視野に立った外国人受け入れの政策づくりを急がなければならない。 高齢化で介護に携わる人材は25年に約100万人足りなくなると見込まれている。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、日本の15歳から64歳までの生産年齢人口は、13年の約7900万人から39年には6000万人を割る。
女性や高齢者の就業促進により力を入れなければならないのはもちろんだ。だが、それで労働力不足を賄えるかどうかは不安がある。これまで外国人の単純労働力は国内の雇用に影響をおよぼさないよう受け入れを抑制してきたが、この姿勢は改める必要がある。
★この項もまったくの同意であります。
この問題には大きな前提となる事実があります。
出生率が2.07を超えない限りは、日本の総人口は2100年までに1000万人台まで減ることはすでに常識ともいえる状況です。
労働人口は、2013年時点では7900万人ですが、2039年には6000万人まで減少していくことも決定している事実です。
これから15歳や60歳の日本人が急激に増える事も無く、最短でも人口増加には15年の時間がかかることになるのです。。。
もはや空前の労働力不足時代が到来しているのです。
企業に出来る事は、人材が集まるように人とのご縁を大事にし、つながりを築いていくことしかないのでは?そうでないと、人材は巨大資本に高給、高待遇で引き抜かれていくことになるでしょう。。。
そんなときに、企業の財産となる人材が子育て主婦になるのではないでしょうか?
子育てされているという事は、転勤も引越しも避ける方向にいくのでのではないでしょうか?今後の未来の職場は、子育て主婦が働き易い職場になるのではないでしょうか?
ただし、永住を前提とした移民の本格的な受け入れについては、国民の間に合意ができていない。
このため外国人は、まずは受け入れる期間や職種を限るかたちで増やしていくべきだろう。
どのように外国人の受け入れを拡大していけばいいか。いくつかポイントがある。
まず、外国人技能実習制度についてだ。実習生を安い労働力ととらえる雇用主が少なくない。
現行制度は抜本的に見なおして、受け入れの新たな器になる制度を考えたい。
逆に、もっと機能させるべき制度がある。経済連携協定(EPA)に基づきインドネシアやフィリピンから介護士や看護師の候補者を受け入れている。これをさらに増やせるはずだ。受け入れにあたって現在は厳しい資格要件が設けられており、日本で働き続けるには一定期間内で日本語による国家試験に合格しなければならない。
もっと柔軟に考えるべきだ。 また、いまも「特定活動」という在留資格を法相の指定で外国人に与えることができる。先年の夕イの洪水の際は、操業できなくなった日系企業の工場のタイ人従業員に、この在留資格で日本の工場で働いてもらった。この仕組みを活用する余地も大きい。
私は移民については反対の立場です。
理由は、移民があると民族対立、テロ、内戦が起きるからです。
「移民で成功した国はない」が世界の常識です。
自分の株価と業績のことしか考えない大企業のために国を滅ぼすような選択することはあってはいけないと思っています。
なので、外国人の労働者は、外国人技能実習生のように職種を制限し、期間を制限してじょじょに増やしていくという方針がよいと思います。
しかし、この制度の運用の矛盾や、逼迫する大企業の労働力不足も見ています。
将来的には、この方式では矛盾がですぎて立ち行かない状態になるであろうことも認識しています。新しい仕組みは、=入国資格となるのが日本の政府です。
この部分で、もっと議論を深めていってもよい時期になってきているように感じます。
生活環境の整備急げ
大事なのは安定的に外国人労働・力を招き入れるために、その経路を多面的につくることだ。
受け入れ拡大には注意も必要だ。競争力を回復させるのが難しい労働集約型の産業で、外国人労働者を増やして受注増に対応するようだと、日本の産業構造の高度化を妨げる。受け入れる外国人の数には、業糒別に上限を設けることなども考えられる。
情報分野の技術者や大学の研究
者など専門性の高い「高度人材」は、より積極的に受け入れを拡大したい。親や家事使用人を呼べる 優遇措置があるが、年収などの要件が厳しい。緩和を検討すべきだ。
単純労働力と高度人材の両面で、総合的な外国人受け入れ政策が求められる。
加えて璽妥なのは外国人の生活インフラの整備だ。彼らが日本の社会になじみ、暮らしていくため には、行政や自治体、ボランティアらによる支援が欠かせない。
まずは日常の生活や教育、医療など、さまざまな分野での困りごとを一括して受け付け、対応にあたるワンストップ型の相談窓口を充実させていかなければならない。外国人の家族らが日本語や日本の社会制度などを学ぶ場の整懈にも力を入れていく必要がある。
(原文ママ)
日本経済新聞 2014年4月21日より
日経新聞さんは素晴らしいなぁと思うような社説でございました。
まさにこの記事に記載されていることがすべてではないでしょうか?
大きく3つのポイントに分類されるのですが、それだけ外国人技能実習生を主力とした外国人労働者の活用が注目されているという事かと思います。数年前までは制度の名称すら間違えられているような状況でしたので、本当にうれしいです。
付け加えておきたいのは、もうひとつの視点です。
それは、外国人活用ありきではないこと。
日本には多数の日本人が住んで生活しています。
中には、仕事がない人、事情があって働けない人。
このような人たちの働く環境整備をする事がとても大事なのではないかと思います。
日本という国は日本人にとても厳しいように思えます。
外国人という阻害されやすい方々のためによい職場環境を整備することが、職場におられるすべての方々の環境整備になるよう構築なさるとよいかと思います。
外国人受け入れのための環境整備のなかで、日本の中で埋もれている宝を見つけられるかもしれません。
そのためには働き易いよい職場を作ることが第一歩です。
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