介護の世界とは関係なく、最近の食事情勢をみてみると、どちらかというと大衆的な味よりも個性を追い求めることが主流になっているような感じを受けます。
個性を求めるということは、味の個別化を図るというように言い換えることが出来るかもしれません。同じ献立であっても、しっかりと味を濃くつける時もあれば、食材の味を活かすために下味からしっかりと、じっくりとつけて薄味にすることなどの工夫で、個別化を図ることも出来ます。
それが今の流行といえるかもしれません。
では、介護の世界においての食事“介護食”の流行はあるのでしょうか?
結論から言えば「あります!」
「食は楽しむもの」
“ミキサー食”というものを聞いたことがありますか?或いは“ペースト食”という場合もあるかもしれませんが、要は流動食です。特に病院では、胃の手術をした後などはまず重湯から、そして流動食になり、段々と形のある食事内容になっていくものです。
介護食においても、飲みこむことが困難になった方(嚥下障害と呼びます)には、流動食のような食事を出すことがあります。
しかし、読んで字の如く流動食ですから、ミキサーやフードプロセッサーなどにかけて流れるように食道へ入っていく訳です。ということは、主菜や副菜が何なのか、デザートは何かのフルーツなのか、それとも別のものなのか、食べる段階では形が判らなくなってしまっている訳です。
しかし、このタイトルは「食は楽しむもの」です。ですから、今の介護食の流行としては、なんでもかんでも飲みこめなくなったら流動食にするのではなく、形はあるのに舌で押しつぶすだけで食べられるもの“ソフト食”が流行です。
専門的にいうと“スチームコンベクションオーブン”という、ちょっと高価なオーブンを使用して、ソフト食が作れるように売り出している業者もあります。
このソフト食、非常に優れ物で、糖尿病や高血圧治療食であるカロリー制限食や減塩食の献立にも対応できています。
「自助具」
介護に関係のない人は、聞きなれない言葉かもしれません。が、読んだままの意味であり、自分で自分のことを助けるための器具です。
例えば、脳疾患によって利き腕側が半身麻痺となってしまった人は、リハビリを行わないと反対側の腕が使えるようになりません。それでも、ずっとリハビリをし続けたとしても、ある程度のところで機能回復が出来なくなることが知られています。
この場合、慣れていない左手一本で食事を食べなければなりません。ところが今は、片手一本で上手にご飯が食べられるように、スプーンの持ち手を細工することによって、だいたいの方が左手用のスプーンなどを自分の指骨格に合わせた形に変えることが出来るのです。
外国人労働者雇用~社会保険、労働保険の仕組み~のことならお気軽にご相談下さい。