ニキビの原因は「熱」だった?
若いころはニキビ、歳を重ねると乾燥が気になってくる肌の悩み。お手入れしても、皮膚科に通っても、治りにくい肌荒れは、漢方が効果的なことも多いようです。
たとえば、漢方では、若いころのニキビは「体内の不要な熱」が皮膚を通して、体表面にでてきたものと言われています。もともと子供や10代~20代の若者は、身体の中がエネルギーにあふれ、体内の新陳代謝も盛んですが、便秘や食べ過ぎ、偏食、不規則な生活や食事によって、遺伝的に体内の老廃物を排出する力が弱いなどの傾向があると、体内にたまった不要な熱やエネルギーをうまく排出することが出来ず、毛穴から老廃物が出ようとします。これがニキビの原因となります。大人になっても治りにくい方は、熱を体内に発生しやすいお酒や甘い食べ物、激辛食品、肉類などを食べ過ぎていることも多いようです。
ニキビや湿疹で、中に白い膿がたまったものは、水の巡りが悪いことで起こり、黄色い膿で固く赤さを伴うものは、血や気の巡りが滞ったことで出来ると考えられています。
また、女性の場合は生理前などに気と血の巡りが子宮周辺に集まることでバランスが崩れ、必然的にニキビがでやすい状態になります。特に、顎周りやこめかみ周辺のニキビは、生活習慣や冷え、加齢により体内の血の巡りが悪くなることでトラブルが出てきます。
これらを無くすには、便秘があれば改善し、食べ過ぎを防ぎ、気・血・水それぞれの滞った原因を取り除くことで改善できます。気になる方は、ぜひ病院や漢方薬局で相談しましょう。
肌の乾燥を予防するには
肌のもう一つのトラブルといえば、「乾燥」。秋から冬にかけて、特に気になり、ひどい方では皮膚科を受診しなければならないほど、湿疹やかゆみが出てきます。
ひどい時には、化粧品や医薬品で充分な保湿を行うのが一番ですが、慢性的に続く乾燥は、もしかしたら身体の内臓のバランスの崩れによるものかもしれません。
漢方では、「皮膚は肺の華である」と表現されることが多く、肺の臓器のトラブルが皮膚にあらわれやすいと考えられています。
「肺のトラブル」というと、ものすごい病気のようですが、肺は呼吸を通して、常に湿り気があるのがベストな状態です。その肺が秋などの空気の乾燥を受けて、湿り気が少なくなることで、皮膚表面を潤す水分を循環させる量も少なくなるため、肌の乾燥が起きてきます。
なので、肌の乾燥が気になる時は、部屋の加湿をし、こまめな水分補給を行うことで改善しやすくなります。
また、肺を潤す食べ物は「白いもの」と言われています。えのき、大根、百合根、かぶ、などの白い色の野菜を積極的に調理したり、杏仁豆腐やはちみつなどを食べたりすると効果的です。ぜひ、保湿と併用しながら、やってみてくださいね!