介護サービスを利用する上で重要な点は、利用限度額ギリギリまで使うことではなく、要介護者の力でできることが維持されるように、必要最低限で最大の効果を期待することです。
介護サービスは1割負担ですので、極端な例でいえば10,000円のサービスが1,000円で受けられるということになります。
45分の家事援助が260円程度ですので、一度利用したら便利さに甘えたくなる気持ちもわからなくはないですが、料理や掃除、洗濯も立派なトレーニングです。
毎日自分でやっている人の方が筋力低下は予防できますので、頼りすぎはよくありません。
娘の夫婦と暮らしたいが介護の負担をあまりかけたくない。
一人暮らしの高齢者も社会的な課題ではありますが、昨今のように同居が当たり前ではなくなってしまった時代においては、子供との同居に対する肩身の狭さを感じている高齢者も多くおられます。
重度の要介護状態になってしまったら、迷惑をかけるので、どちらかというと在宅ではなく施設に入居したいと考える人も増えているように感じます。
今回の事例は家族も本人も一緒に生活したいと考えているので、家族の介護負担の軽減が主な目的となっています。
訪問系サービス
この事例では要介護2の主な原因は下肢の筋力低下によるものでした。
そのため、外出の機会が減り自宅にこもりがちで家族の負担も大きくなる懸念があるので、なるべく通所サービスを利用するようプランが作成されています。
家事や身の回りのことは要介護者自身と家族が行うという意向なので訪問系のサービスは利用していません。
通所サービスは火曜日、木曜日、土曜日の週3回で隔日に利用することで、定期的に介護者が時間を利用できるようなプランになっています。
下肢筋力低下で入浴も介護が必要なためデイサービスで入浴介助も利用します。
レンタル物品の利用
下肢筋力の低下にともない、床からの立ち上がりに不安があるため電動ベッドとサードテーブル、簡易手すり、車いすをレンタルします。
手すりは壁に打ち付けるものではなく、取り外し可能なもので対応することにしています。
トイレまで距離があるので、夜間はポータブルトイレを利用することにしており、福祉用具購入費として以前に購入しています。
介護サービスの負担額は?
この事例ではデイサービスの利用が1ヶ月に13回で入浴サービスも受けています。
また、車いす貸与、電動ベッド、手すりの貸与を受けています。
要介護2の方ですが、家族が在宅での介護を行っているため比較的介護サービスの利用は少ない事例で自己負担額はおよそ14,000円でした。
家族の負担を軽減するために数カ月に1度ショートステイサービスを利用するなど工夫もされていますが、もう少し負担軽減を希望するなら訪問介護の利用を検討すると良いでしょう。
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