外国人技能実習制度

震災乗り越え漁業支援

更新日:

石巻市 西ジャワから実習生150人超 (2016年07月23日)

海洋資源に恵まれたインドネシアと日本は先の東日本大震災を乗り越え、その協力体制に新たな局面を迎えています。

宮城県石巻市が西ジャワ州の漁業支援を本格化させている。東日本大震災を乗り越え、外国人研修・技能実習制度で来日する前の漁業実習生対象の奨学金制度を新設し、同州が送り出した実習生は計159人になった。漁業従事者の労働力不足を解消するとともに、帰国後も漁業に従事できるよう支援している。

 

奨学金制度などを利用して訓練し、豊かになろうとする若者を応援する取り組みです。

石巻市の奨学金を受け取った生徒が、西ジャワ州内の職業訓練高校(SMK)漁業科の全学年に在籍したことを受け、同州海洋水産局は20日、バンドンにある同局で石巻西ジャワ州実習制度奨学金授与式を開いた。
式典にはデディ・ミズワル副知事と石巻市産業部水産課の及川伸悦課長、石巻市の漁業関係者、奨学生ら約120人が出席。及川課長から入学した奨学生20人の3年分の奨学金180万円が受け渡された。

 

そこへ至る道のりは決して平坦ではありませんでした。2007年に結ばれた石巻市と西ジャワ州との外国人研修・技能実習制度に関する協定により、実習生の受け入れを開始したが、震災発生後に中断せざるを得なくなりました。

帰国した実習生は約30人。その後、石巻市の漁業関係者から州に打診があり、復興の手助けになるのであればと呼びかけに応えた6人が12年9月ごろに戻り、受け入れを再開した。
石巻市の渡波漁船漁協の雁部宏充組合長や牡鹿漁協の児玉信夫組合長は「再開時には国や支援団体から漁船の支援が届いていたが、復興作業に無我夢中だったうえ、漁師が不足し漁に出られなかった」と語る。実習生らは網などの漁具を一から作って準備を進め、漁の再開を早めたという。

 

そこから、始まった絆の漁業支援。素敵なストーリーですね。

船主16人が組織したNPO法人石巻漁業実習協議会は、この時の実習生の働きを見て、西ジャワ州漁業支援を本格化させた。漁業従事者の後継者不足を解消する手段として奨学金制度を提案。学習意欲があるにもかかわらず、就学できない子どもたちへの経済的な支援を打ち出した。
西ジャワ州側も漁業再興につながると歓迎し、奨学金制度を盛り込んだ覚書を14年6月に締結。受け入れ事業の継続も決まった。石巻市がこれまで受け入れた実習生は159人。市の底引き網、定置網、流し網の漁業従事者の人手不足解消につながっている。
実習生が研修を終え帰国した後も、受け入れ先の船主がインドネシアへ家庭訪問し、現地の状況に合わせてアドバイス。児玉組合長は「自分の子どものように接している」と話す。現役・元実習生からは「パパさん」と呼ばれている。
■地元のロールモデルに
西ジャワ州では北部のインドラマユやチルボン、南部のスカブミなどで漁業が盛んだ。手作業での漁や車やオートバイのエンジンや電源を積んだ漁船での漁は、日本で一般的な油圧システムを積んだ船との技術差が大きい。石巻市の漁業関係者によると、日本の漁業とは「日イの車製造技術ほどの差がある」という。
デディ副知事は「日本式の木船製造計画を進めている。帰国後にこの船を使って近代的な漁業を営み、地元のロールモデルを作ってほしい」と実習生を激励。及川課長は「実習生が働く漁船が、昨年9月に復活した世界最大級の魚市場の支えとなっている」と感謝の意を伝えた。
奨学金を代表として受け取ったオディ・ラムダニさん(16)は、今月にスカブミのスラデ国立第1SMKに入学。「日本語と漁の技術を覚えて漁業を営む両親を助け、地元漁業を復活させたい」と抱負を述べた。(中島昭浩、写真も)

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出典元:じゃかるた新聞
http://www.jakartashimbun.com/free/detail/30793.html

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