介護

介護食は、食べる楽しみと目で見る楽しみが大切

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介護食

私達にとって毎日の食事は食べて当たり前のもので、特別意識することのないものです。しかし、医療機関や介護施設等で高齢者に対して提供される介護食は、特別なもので生きるための栄養補給・水分補給の意味があり、決して欠かす事ができないものです。

介護食は、主に咀嚼(噛む)機能や嚥下(飲み込み)機能が低下している方に対して提供されることが多く、医療機関や介護施設などには管理栄養士が配置されており、個別の献立や食事形態を提供することが可能です。しかし、食事形態には、明確な呼び名が決められていないため、医療機関や介護施設ごとに刻み食、ミキサー食、とろみ食、ソフト食、やわらか食などのように異なっているのが現状です。また、刻み食に関しては、誤嚥の可能性が高いと考えられるため、最近では提供される機会が少なくなっているようです。

在宅での介護食の現状

自宅で生活をされている高齢者の場合は、医療機関や介護施設と同様の介護食を提供することは難しく、調理しようとする場合には、圧力鍋などで調理をすることが多いようです。また、最近では、ドラッグストアなどで簡単に介護食を購入することができます。中には子供用の離乳食を購入し、介護食として提供している場合もあるようです。そのため、介護食を口にすること自体は、自宅でも介護施設でもそれほど難しいことではなくなりつつあります。

介護食の問題

介護食は、咀嚼機能や嚥下機能が低下している高齢者等の食事量を確保することに関しては大きな効果がありますが、問題もあります。一つは、認知症がある高齢者や自分で食事が食べられない高齢者に対して提供される場合には、介助が必要になります。そのため、介護食と高齢者の間には必ず第三者の介助者が介入せざるを得ないということです。介助者が食べ方(姿勢・速さ・道具など)を誤ってしまうと折角、介護食を提供したとしても誤嚥などの危険が高くなってしまい、意味がなくなってしまいます。
もう一つの問題は、食事には食べる楽しみだけではなく、目で見る楽しみもあります。しかし、介護食に関しては、この点において改善の必要があります。一部の医療機関や介護施設の中には、一度ミキサーした魚などを再成形して提供するなどの工夫を行っている所もありますが、ミキサーしただけで、そのまま提供している場合もあるようです。自分が食べる食事の内容が目で見て分からない状態のものを口にして楽しむことストレスを感じ、楽しむことはできません。

今後、介護食に関しては食べるだけではなく、目で見て楽しむことができるようになればより一層、食事を食べる意欲に繋がるのではないでしょうか。

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