社会保険

そもそも日本の「社会保険」はどれだけあるの?どこに申請すればよい?

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「社会保険」とはどこまで指すのか?

社会保険カテゴリーでこの記事を参照されているはずなのですが、指す範囲は使う人・場面によって様々と言えます。一番狭いもので下記の2つを指します。

 

・健康保険(「被用者保険」という言い方も)

・厚生年金保険

 

なお「健康保険」の指す範囲もややこしく、医療保険だけを指す場合と、介護保険を含む場合があります。上記では介護保険を含んだ形にしており、介護保険も一番狭い範囲の「社会保険」の一種です。

 

次に広いものは、上記2保険に下記2保険を加えた4保険を指します。

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・労働者災害補償保険(略して労災保険)

・雇用保険(失業保険という俗称も)

 

なお、労災保険と雇用保険はあわせて「労働保険」と呼ばれます。

 

一番広いものは、自営業者等が加入するとされる下記2保険も含めます。

 

・国民健康保険

・国民年金保険

 

国民健康保険にも介護保険を含める場合と含めない場合があり、上記では含めた形となっています。なお、こちら2保険は加入者本人が届出るため、会社の総務部がこれらの届出を意識することは通常無いと言えます。以下「社会保険」を使用する場合は、一番狭い範囲で使用します。

 

労働保険にはどんな保険があるの?

労働災害が起きた場合に労働者に対して補償するのが、労災保険です。

 

また、労働者の失業・休業の際に給付されるのが雇用保険であり、失業状態にある際に支給される失業保険が代表的ですが、育児休業中や教育訓練を受けた際にもらえる給付金もあります。よって在職時に手続きすることもありえます。

 

社会保険にはどんな保険があるの?

「健康保険」に関しては、様々なサービスを受けられます。介護サービスのために支払う介護保険は、独立して扱うこともあります。通常思い浮かぶイメージは病院等で診療する際に、本来かかる医療費を原則7割(乳幼児・高齢者は変わります)下げる医療保険でしょう。さらに病気で休業している際には傷病手当金、産前産後休業の際には出産手当金が支給され、休業保障の役割も果たします。

 

厚生年金保険は、老後保障のイメージが強いですが、障害(やそれに近い病気)・死亡にも備える保険です。公務員に対する共済年金もありましたが、平成27年10月に厚生年金に一元化されました。

 

加入には「資格取得」と「適用」の2種類ある

社会保険に関しては加入という言葉がよく使われますが、この言葉遣いにも注意が必要です。下記の2種類があるからです。

 

労働者が加入:資格取得

企業が加入:適用(もしくは適用開始)

 

この2つは届出関係にはよく出てくるので、違いを理解しておく必要があります。なおどちらかといえば資格取得のほうを、通常では加入ということが多いです。

 

各種保険の資格取得要件の違いは?

企業に勤めているからといって、誰でも資格取得の手続きができるわけではありません。労災保険は各個人に対する資格取得の手続きが無いのですが、法人役員や事業主と同居している親族の方は、給付の対象外とされています。

 

雇用保険は、労災保険対象外の人は概ね雇用保険も対象外となります。それ以外の労働者で、概ね週20時間以上・契約期間31日以上の雇用契約を結んでいれば対象になります。よって短期間労働者・パートタイマーでは資格取得不要の場合もあります。

 

社会保険は、法人役員なども含めて、週所定労働時間および1ヵ月の所定労働日数が正社員の3/4(一般的には週30時間)以上・契約期間2ヵ月以上の雇用契約を結んでいれば対象になります。ただし501人以上の事業所に限り、所定労働時間が週20時間以上・契約期間1年以上・月収88,000円以上の人も(学生は対象外)対象になります。後者の要件は平成28年10月から設けられ、加入の対象者が拡大することになりました。

 

各種保険の適用要件の違いは?

労働保険は、上記の(資格取得)要件に該当する労働者を1人でも雇った場合は対象になります。よって代表者・個人事業主1人だけで事業をやっている場合は、適用要件から外れます。

 

社会保険に関しては、法人形態の企業は全てが適用要件に該当します。代表者1人の法人であっても適用対象です。一方で、個人事業であれば労働者5人未満は適用対象外であり、美容業・飲食店業など特定業種は何人でも適用対象外です。

 

労働保険の届出先は?

広い意味での社会保険全般を管轄する省庁は厚生労働省になります。
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労働保険の届出先は複雑です。労災給付の手続きは労働基準監督署、雇用保険の手続きは公共職業安定所(職安・ハローワーク)に対して行いますが、労災保険料・雇用保険料の支払は都道府県労働局に対してと、保険料支払だけが別管轄かつ両保険料とも同一相手先という複雑な関係になっています。

 

これは「労働者災害補償保険法」「雇用保険法」とは別に、労災保険料・雇用保険料(労働保険料)の納付については「労働保険徴収法」という別法律があるからです。

 

なお、厚生労働省の下部組織に都道府県労働局、さらにその下部に労働基準監督署とハローワークがあります。

 

厚生年金保険の届出先は?

これは年金問題の不祥事でよく報道されていた、日本年金機構になります。これは国本体ではなく、厚生労働省が所管する特殊法人です。実際に年金機構の下部組織になる各地の年金事務所に届出や納付を行います。他の保険に比べると届出先は一本化されていて比較的シンプルと言えます。

 

健康保険の届出先は?

健康保険もやや複雑なところがあります。

 

企業ごと・業種ごとの健康保険組合があればその組合に対して行います。組合が無ければ全国健康保険協会管掌の協会けんぽに加入して手続きをとります。なお納付と適用・資格取得・資格喪失(退職)に関する手続きの窓口は、厚生年金保険と同様に所轄の年金事務所となります。

協会けんぽ加入企業の場合は、厚生年金保険料と健康保険料を合算して日本年金機構に支払うことになります。

 

保険料には企業負担と労働者負担がある

各種保険のうち、労災保険だけは全額事業主負担となります。雇用保険・健康保険・厚生年金保険には、企業負担と労働者負担があります。

 

健康保険・厚生年金保険は半分ずつの負担ですが、雇用保険は半分ずつではありません。労働者負担のあるものは、給与から差し引かれ、給与明細の項目にも「雇用保険料」「健康保険料」「厚生年金保険料」(「介護保険料」を区分するならこの項目もあり)があります。天引きした保険料は企業の手元に資金として残され、保険料を支払うときは、企業負担と手元に残した労働者負担をあわせて納付します。

 

各種保険の保険料の違いは?

労働保険の保険料は年度ごとの算定基礎賃金を集計し、保険料率をかけて算出します。保険料率は労災保険と雇用保険で異なり、また雇用保険の資格取得をしていない労働者の賃金は、雇用保険の納付対象から除外します。

 

労災保険は、業種ごとに細かく決められた料率があります。雇用保険は農林水産/清酒製造の事業・建設の事業・一般の事業で分かれております。労働者負担と企業負担ですが、雇用保険の一般の事業では4:7になっております(平成28年度)。

 

厚生年金保険の保険料率は、毎年9月に改訂されますが、平成28年9月以降は18.182%であり、他の保険と比べ高いと言えます。保険料算出の際には実際には保険料額表があり、給与額に応じてランク分けされた標準報酬月額に対して、あてはまる保険料を求めます。

 

健康保険料は健康保険組合毎に保険料額表があり、厚生年金保険料と同様に算出します。協会けんぽでは、都道府県ごとに料率や保険料額表が異なります。

 

ちなみに協会けんぽ・東京都の料率(平成28年3月~)は

介護保険:1.58%

介護保険以外の健康保険:9.96%

 

です。

 

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