社会保険 労災 雇用保険

人事部必見!ここだけは押さえておきたい。雇用保険加入条件。

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雇用保険加入条件を理解する前にまずは、そもそもの雇用保険について説明させてください。

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雇用保険とは

失業・求職中のための労働者保護の保険

雇用保険には、主に3つの目的があります。

1つは、労働者が働けない場合の生活の保証と再就職の支援という目的。

2つ目は、雇用の安定を図るという目的。

3つ目は、 労働者の能力を開発するという目的です。

 

この3つの目的を達成するために、雇用保険では失業給付の他に雇用保険二事業を行っています。失業給付とは、労働者が失業した場合に労働者に支払われるお金の給付のことで、雇用保険二事業とは、雇用安定事業と能力開発事業の2つの事業のことをいいます。

雇用安定事業は、労働者の求職活動が楽になるようにするための事業で、能力開発事業とは、労働者の仕事に関する能力をあげるための事業です。

 

 

労災保険と合わせて労働保険とも呼ばれる

雇用保険は、労働者の保護を目的とした保険なので、同じように労働者の保護を目的として運用されている労災保険と合わせて労働保険と総称されることがあります。

労災保険とは、労働者が仕事を行っているときに、負傷・死亡などをした場合に支払われる保険のことです。

 

人事が押さえておきたい雇用保険と労災保険の違いは、保険料の負担が労災保険は事業所が全額負担であるのに対し、雇用保険は労働者と事業所で支払うということと、労働者の加入が、労災保険はすべての労働者が強制加入であるのに対し、雇用保険は加入対象にならない労働者がいるという2点です。

 

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事業所の雇用保険加入条件

雇用保険は政府が管掌しています。ですので、加入条件を考える場合は事業所の加入条件と労働者の加入条件を考える必要があるのです。ここでは、事業所の加入条件をお伝えします。

 

労働者を一人でも雇っていれば加入

雇用保険に加入しなければならない事業所のことを適用事業所といいます。適用事業所になる条件はシンプルです。

 

「雇用保険法においては、労働者が雇用される事業を適用事業所とする」

 

これは、雇用保険法第5条1項に定められています。つまり、労働者を一人でも雇っていれば、雇用保険に加入しなければなりません。

 

3つの条件が揃えば任意加入になる

ただし、3つの条件が揃うと雇用保険の加入が任意になります。加入するかどうかの判断が事業主と労働者の半分以上が希望するかどうかに委ねられるのです。

その3つの条件は、

 

・農林水産業である(船員が雇用される事業を除く)

・個人経営である

・労働者の数が常時5人未満である

 

の3つです。

 

 

労働者の雇用保険加入条件

労働者の雇用保険加入条件についてお伝えします。雇用保険において事業所のことを適用事業といいましたが、雇用保険の加入が必要な労働者のことを被保険者といいます。

 

基本の加入条件

雇用保険の被保険者になるための基本的な加入条件は

 

「適用事業に雇用される労働者であって、適用除外に該当しないものをいう」

 

とされています。これは雇用保険法の第4条1項に定められています。つまり、適用除外に該当する人以外は全員加入することになります。

 

雇用保険の被保険者の適用除外の範囲

それでは、雇用保険の被保険者の適用除外の範囲はどこまででしょう。適用除外になる労働者は7つに区分されています。

 

・65歳の誕生日以降に雇用される人

・1週間の所定労働時間が20時間未満の人

・同じ適用事業所に31日以上雇用されない人(見込みも含む)

・季節労働者で雇用期間が4ヶ月以内もしくは、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満

・学生または生徒

・漁船に乗り込むための船員

・国や市区町村などの事業に雇用された者で、、失業後の給付が失業給付や就職促進給付を超える者

 

これらの適用除外については、雇用保険法第6条に定められています。

ただし、平成29年1月1日より、65歳の誕生日以後に雇用される人も雇用保険の加入対象になります。

 

65歳以上の場合をもっと詳しく

65歳以上の方の雇用保険加入条件が少しわかりづらいので、ここで整理しますね。

まず、法改正以前も以後も雇用保険に加入する人はこちらの方々です。

 

・65歳の誕生日以前から同一事業主に雇用されていて、65歳の誕生日以後も働く人

・季節的に雇用される人で、4ヶ月を超えて雇用されるか、1週間の所定労働時間が30時間以上の人(短期雇用特例被保険者)

・日雇い労働者で、日雇労働被保険者である人

 

法改正前は被保険者ではなかったのに、法改正後は、被保険者になる人はこちらの方

 

・65歳以降に新規で雇用された方

 

注意したいのが、平成29年1月1日より前に新規に採用した労働者で、採用時点に65歳以上だった労働者です。この労働者は、採用時点では雇用保険の被保険者ではありませんが、平成29年1月1日からは雇用保険加入の条件を満たす労働者に関しては、雇用保険の被保険者になります。

 

法改正にあたっての手続きに関しては、厚生労働省のホームページにあるPDFファイルに手続き方法とQ&Aが掲載されています。不明点は管轄のハローワークに問い合わせをするなどして、期日に間に合うように手続きをとりましょう。

 

PDFリンク:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000136394.pdf

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パート・アルバイトの加入条件

ここまで、事業所と労働者の基本的にな加入条件を見てきましたが、ここからはパートやアルバイトの労働者の加入条件について見ていきましょう。

 

加入になる2つの条件

雇用保険にパート・アルバイトの労働者が加入する条件は2つあり、2つの条件のどちらも満たす必要があります。その条件とはこの2つです。

 

・1週間の所定労働時間が20時間以上である

・同一の事業主に継続して31日以上雇用される場合

 

 

 

掛け持ちをしている労働者の取り扱い

パート・アルバイトの労働者で、いくつかの事業所を掛け持ちしている労働者の場合はどうでしょうか。どちらの事業所でも加入条件を満たした場合は両方の事業所で加入しなければならないのでしょうか。気になりますよね。

 

労働者が掛け持ちをしている場合は、両方の事業所で加入する必要はありません。掛け持ちをしている事業所のうちで、労働者がメインの収入を得ている事業所で加入すればいいことになっています。

 

外国人労働者の取り扱い

日本人と同じく加入させる

外国人労働者を雇用している場合も、日本人労働者と同じように雇用保険へ加入させなければいけません。雇用保険の加入条件は日本人の場合と同じで、

 

・1週間の所定労働時間が20時間以上である

・同一の事業主に継続して31日以上雇用される場合

 

この2つの条件の両方を満たす場合に加入となります。

 

ただし、海外に出張所などがある事業所で、現地(海外)で採用された労働者に関しては、国籍がなんであったとしても雇用保険の加入対象にはなりません。

 

また、海外の支所などに出向になった職員がいる場合は、その職員との雇用関係が維持されている限り雇用保険に加入させておく必要があります。

外国人労働者に関する詳しい内容は、こちらの厚生労働省から発行されているPDFに詳しいので、参考にしてください。

 

参考URL:「厚生労働省:外国人を雇用する事業主の皆さまへ(PDF)」

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/gaikokujin/dl/250318.pdf

 

 

派遣社員の加入条件

パート・アルバイトと同じ条件

派遣社員を利用して人件費の削減を図っている会社は多いですよね。彼らのような派遣社員の雇用保険はどうなっているのか気になったことはありませんか。

派遣社員の労働者も、雇用保険に加入する必要があるんです。加入条件自体は、パート・アルバイトと同じで、

 

・1週間の所定労働時間が20時間以上である

・同一の事業主に継続して31日以上雇用される場合

 

の2つを満たした場合に加入になります。

 

基本は派遣元が社会保険に加入させている

派遣社員の労働者と他のパート・アルバイト、外国人労働者との違いは、保険を加入させている元です。パート・アルバイト、外国人労働者は、雇用している事業主が雇用保険に加入させますが、派遣社員の場合は、使用している事業主ではなく、派遣社員を派遣している派遣元が雇用保険に加入させることになっています。

 

派遣労働者を使用する際は加入・非加入の確認を

派遣社員を労働者として使用する場合は、労働者派遣法(正式名称:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律)も絡んでくるので少々ややこしいのですが、派遣元は派遣先に派遣する労働者の社会保険の資格取得確認状況を通知しなければならないと定められています(労働者派遣法第 35 条第 2 号)

 

ですので、もしあなたの事業所に派遣労働者がいて、その労働者に関する社会保険資格の取得状況が不明である場合は、派遣元に問い合わせた方がいいでしょう。さらに、問い合わせた結果、派遣労働者が社会保険に加入していなかった場合でその理由が正当ではないと考えられるなら、社会保険に加入させてから派遣するように派遣元に求めることができます。

 

参考URL:「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S60/S60HO088.html

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平成29年1月1日の適用拡大について

先ほど65歳以上の労働者の雇用保険の加入条件についてお伝えした際に触れましたが、平成29年1月1日より雇用保険の適用範囲が拡大されます。

適用範囲の拡大に伴い、65歳以上の労働者が受けることができる給付金についても変更が生じますので見ていきましょう。

 

65歳以上も「高年齢求職者給付金」の対象に

高年齢求職者給付金とは、高年齢の求職者が受けることができる失業給付のことです。今までは、65歳以上の労働者は受けることができなかったのですが、平成29年1月1日以降からは65歳以上の労働者で雇用保険の対象になる労働者は支給の対象になります。

 

育児休業給付金・介護休業給付金も支給対象になる

育児休業・介護休業の際の給付の範囲も65歳以上に拡大されます。

育児・介護休業の対象になる子供や家族の範囲もそれぞれに拡大されますので、それらに当てはまれば、給付されることになります。

 

教育訓練給付金についても支給対象に

教育訓練給付金は、労働者の能力開発への取り組みを支援するための給付金です。通信教育講座で「教育訓練給付金対象講座」という文言を見たことがあると思いますが、これはこの給付金を利用することで通信講座の受講料の何割かが支給されるという意味になります。

この教育訓練給付金についても、65歳以上の労働者が対象になります。

 

65歳以上の労働者の雇用保険料について

65歳以上の方の雇用保険料が徴収は、平成31年度まで免除となっています。雇用保険の保険料は事業所と労働者の双方が負担しますので、適用範囲の拡大に伴って雇用形態の変更等を訴える労働者がいるかもしれません。もし、その原因が保険料であるならば、平成31年度まで免除であることを伝えれば安心するかもしれませんね。

 

 

参考URL:「厚生労働省:平成28年雇用保険制度の改正内容について」

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120714.html

 

 

まとめ

いかがでしたか、雇用保険の加入条件についてまとめました。事業所の適用については新規に事業を立ち上げるなどの特殊な事情がない限りあまり関係ないと思いますが、労働者の適用に関しては、法改正もありますのでしっかり押さえておきたいですね。

 

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